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絵の力

絵を見るのが好きだ。

見るのは好きだが描くのはてんでダメで、学生時代の図工や美術の成績は悲惨だった。

それでもめげずに見る方は好きで、美術館へ行ったり美術番組を見たりする。

絵を見ている時は雑念が消える。
目の前の絵に没頭するからだ。
思わず引き込まれるような絵に出くわすと嬉しい。

識字率が低かった頃、絵はものごとを伝える役割があったという。
宗教画など、現代のわたしは美術品として認識するけど、当時は伝達手段として実用的な存在だったのだ。

字が読めても、絵の力は健在だと思う。
本を買うにしても表紙のデザインの好みに左右されることがある。
挿絵に惹かれて読むこともある。

ドイツに行った時、教会や美術館を回った。
教科書やテレビで見たことのある絵を沢山見た。
最初は感動しきりだった。
しかし、後半になると「胃もたれ」した。
濃厚な油絵をあまりに一度に見過ぎたらしい。

「原画」のもつ力は特に格別だと思う。
「落第忍者乱太郎」の原画展に行った時、妙に感動したのを覚えている。
最近だと水木しげるの原画展で、笹の葉っぱをびっしり描いてあるのを見て驚いた。あの時代だから、手作業で…気が遠くなると同時に気迫を感じた。
おそらくあの原画の「葉っぱ」が水木しげるへの尊敬の念を生まれさせたと思う。

仕事で疲弊している昼下がり、好きなイラストを見たら疲れがすーっと抜けるのを感じた。
それはファンアートだったのだけれど、描いたものをアップしてくれてありがとうと思った。

絵について書いていたら、絵を描いてみたくなった。
絵心はないからと諦めていたけれど、思えば学校以外で描き方を学んだことはなかった。
才能はないけれど、案外練習すればそこそこの絵は描けるのかもしてない。コピー用紙の裏にでも描いてみようかな。

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