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水木しげるの妖怪百鬼夜行展

「水木しげるの妖怪百鬼夜行展」に行ってきた。

名古屋市博物館で開催中。大人1,600円。常設展もこのチケットで見れる。

展示は水木しげるが描いた妖怪の絵が沢山。
あとは水木しげるのコレクションしていた本など。

ゲゲゲの鬼太郎見たことない子供も、妖怪の絵は面白いようだった。

展示の中にぬりかべ。
このぬりかべは時々、瞬きする。
息子は目が釘付け。

べとべとさん。
夜道で追いかけてくるけど、お先にどうぞって言うと消える。
卵のからみたいだった。

一番興味を惹かれたのは「井上円了」についての展示。
井上さんは東洋大学の創始者。
妖怪に超詳しい。
で、
日本の近代化のためには妖怪とか信じてちゃだめだ!と「妖怪撲滅運動」をしていたという。

妖怪撲滅運動…
言葉だけ聞くとちょっとほのぼのしているような気がする。
けど、昔はそれこそ呪いとか妖怪とか、今より強烈に信じられていた。だから、妖怪の仕業だと思われていることは、全て科学的、心理学的に証明できるということを庶民に啓蒙して近代化を進めようとした。

水木しげるは、自身とは妖怪に対する考えが相容れないものの、井上円了の妖怪に対する膨大な知識のことは認めていたとか。

原画の細かい描き込みぶりはすごかった。
一体、何時間かけて描いたのだろう。
笹の葉っぱとか、草一本一本すごく丁寧に描かれている。

妖怪なんていないとわかっていても、妖怪の絵とか小話に惹かれるのは何故だろう。

9月24日まで開催中。

2階の常設展も見物した。

縄文から現代までの人類の生活用品が展示されている。展示品、結構ボリュームがあって見応えがあった。名古屋で出土したものがたくさんあって、太古の昔からは人がここで生活してたんだなと考えると、なんだか感慨深い。
あと、意外と大昔から人って交易している。
はるかに交通事情が悪いだろうに、品物の輸出入に熱心だったようだ。
外の世界への興味とか、外からいいものを手に入れたいという気持ちは昔の人も今と同じで、その時出来うる手段でその欲求を満たしていたのだなあ。

博物館って、大人になってからの方が色々思うところあって楽しい。


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