昨日の続きみたいに話せる友達

歳を取っていく過程で関わる人間関係に変化が生じる。地区ごとに集められていたり、偏差値で集められたり、アルバイトや仕事を始めたりなどで関わる相手が変わっていく。相手の名前すら知らないこともある。この人はどんな音楽が好きで、どんな漫画を読んでいて、どんな映画が嫌いでとかそんなことすら分からないこともある。けれども別に不思議なことでもないのだろう。

かつては毎日のように会って話をして、遊んでいた友人とも会う機会は減っていく。何も悲しいことはない。仲違いをした場合は別だけどね。価値観がズレていくのも仕方がないと思う。無理に合わせるのも互いのためにならないと思う。心のどこかで「また会える」とは思っているけれど、それがいつになるかは分からない。

仲が良い友人に共通するのは久し振りに会った時にまるで昨日も会っていたかのように自然に話をできることだ。遊ぶ約束なんてしないでどこかでばったり会った時に「なぁ、あの映画観たかよ」とか「あいつ結婚したぜ」みたいに話し始める。笑い合って、別れる。振り返ると相手も振り返っている。また笑って、今度こそ振り向かず歩く。角を曲がればもう相手の姿は見えなくなる。前を向いて歩くしかない。

SNSで最近どんな風に過ごしているのか分かる人もいるし、全く分からない人もいる。そういうものだよなぁとも思う。

さよならポエジーの「二月の中を」という曲を聴きたくなった。聴きます。

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