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vol.05_想像×創造

福島を離れてしばらくが経過した。

少し時間は経ったが、今回のインターン最終成果物として行った展示会について振り返ってみる。


展示会概要

今回の展示会は、「記憶の森」というプロジェクトの一環で行った。
そもそも、このプロジェクトは福島の見えなくなったものを可視化させることが目的にある。

人々の過去の記憶とか、
そこにあった生活の営みや痕跡とか。

展示会は「Memory Laundry」と題して進められ、富岡町の人にインタビューして得られた記憶を洗濯物と共に干した。

【展示会の様子】空き地をお借りして木材を打ち付け、ロープを張って、記憶の書かれた紙と洗濯物を干した。

洗濯物がもつ意味

富岡に滞在していて、
人の姿をあまり見かけなかった。

しかし、通りかかる家に洗濯物が干されていると
「あ!人がここにいるんだ」
と気づくことができた。

一方、洗濯物が震災前からずっと干され続けている現状があることも知った。
今でも洗濯物を取り入れる人がいない。
つまり、「もう人がいない」ということだ。

このように、洗濯物には二重の意味がある。
富岡にまだ「いる」という証明と
富岡にもう「いない」という根拠だ。

そんな相反する2つの意味が込められた
洗濯物をモチーフとした展示会では、
富岡の過去と今の記憶や、その繋がりをみていただけたのではないかと思う。

振り返り

今回の展示会は、富岡の方々の
ご協力のもと行うことができた。

土地はもちろん、洗濯物も全て富岡の方から
お借りしたものだった。

告知が遅くなったにも関わらず、
洗濯物を持ってきてくださったり
展示会に足を運んでくださったり。

この地域の温かさを改めて感じた。

そして、展示会をしてみて色々思う節は
あったが、やはりやって良かったなと思う。

洗濯物が風になびいている様子、

インタビューを受けて下さった方が
自分の記憶が干されているのを見て
笑みを浮かべている様子、

子供達が自分の洗濯物を指さしている様子、

来た人同士が初対面でも、懐かしと言って思い出を共感している様子。

どこをとっても私が見たかった景色だと感じた。


まとめ

「こういう景色がみたい」って想像していたことが、現実として手を動かし創造することで実現した。

想像するだけでは机上の空論だが
創造することで現実になる。

現実になると、
新たな価値観や人の繋がりが生まれて
その成果や結果が自分に返ってくる。

与えて、与えられてのサイクルが続いて面白い。

想像×創造で自分の成長に繋がった。

この展示会を行ったことで私の中の
考え方や普段の習慣が変化したことは、
また次回に書こうと思う。

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