セックスアンドロイドが心をもつ小説３

ココロ

３

　私の理想の女性の心をつくるため、以下のように設定した。

　容姿は、これまで私がQの容姿にしてきたデータから、一番多いタイプにする。
　頭は、私と同じレベルにする。
　性格は、お互いを成長させるようなものにする。強さ、賢さ、やさしさを偏差値70とする。人に心地いい明朗さがある。

　あとは、この人間性になったQが、家族のもとに生まれて死ぬまでのシュミレーションを通常の100万倍の速さで、100回分を情報化する。無論、シュミレーションは、ランダムな要素を入れて、毎回、まったく違う人生にする。
　これで、理想の女性のQの人生100回分の情報が完成する。

　その間に、QのAIが、意識と無意識になるように学習させる。
　こうして、QのAIは、意識と無意識になった。
　そして、無意識に、Qの人生100回分の情報をいれた。

　こうして、Qの心らしきものは試作段階にきた。

　Qは、ゆっくり目を開いた。