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日々の事「個展」

chiyoizmo様のイラストをお借りしました。

一昨日、東京南青山の新生堂で辻仁成さんの個展へ行ってきました。
今年、3月の伊勢丹に続き、日本で2回目の個展です。
今回、拝見する前に、画集&小説「パリ情景 動かぬ時の扉」を拝読していました。

画集も素敵でしたが、やはり実物を拝見した方が、感動ははかり知りません。筆のタッチや絵の具の色合い、光の当たり具合や、壁の背景の色などでも、絵画から直接受ける波動のようなものの感覚が鮮明になります。

特に黒い壁の部屋にあった金の扉シリーズは、画集で拝見するより以上に、ライトアップも含めて、素晴らしかったです。やはり絵画と言うものは、その絵画にあった場所や絵画を飾る表現?!というものがあるのだとあらためて理解しました。

画廊に入ってすぐの「涅槃」の絵画は、時々DSブログやYouTubeに写り込んでいましたので、実物を拝見して嬉しくなりました。NEHAN ashiの朱色の表現がずっと気になっておりました。これは私の勝手な解釈ですが、ここが朱色であることで、この涅槃仏は「人間の人生を十分満足して生きた!」という、地球に住む人間その者をしっかり満たしてあの世へ旅立つという、究極の悟りを持った気がしました。この朱色の部分を手で隠してみて、白黒だけの世界にすると、また違った感覚が生れるような気がします。

パリ情景は、煙突の擬人化のような表現が好きで、じっとみているだけで様々な物語が生まれるような感覚がありました。司祭を感じさせるような感覚もあったりして、パリの家々を守っている?!ようにも思えました。また煙突どうしの話し声が聞こえてきそうでした。

扉のシリーズは、小説「動かぬ時の扉」を思い起こさせる感がありました。
このすべての絵画の扉は繋がっていて、その先には人間の集合意識があるようにも思えたり、ただ開けたところで、扉を開けた人の心模様でどのような世界にもなるような、そんな感じがしました。

私は画集を見て、金の月シリーズの「満月の夜」が、好きになりました。
実物を拝見しまして、やはり好きです。

昨日、アップするとnoteに書きましたが、しみじみと思い出していて
今日になりました。まだまだ、書き足りないのですが、素人の拙い文章で、いつもながら辻さんに失礼かとは存じましたが、素直な気持ちで書きました。

やはり大好きなものは、絵画でも音楽でも演劇でも映画でもなんでも、1人で行き、その余韻を静かにしばらく胸に抱いていたい私がいます。

7月20日は、良き1日でした。
すべてに、感謝したい日でもありました。

ありがとうございます。