見出し画像

受かった私立中と地元の公立中のどっちに進学すべきか…?元Sピックス講師/室長が答える第2弾!

保護者A:「うちは2勝2敗で内訳は本命0、第二0、第三1,すべり止め1でした。2勝は私立の中
                     高一貫校の2校、2敗は私立の中高一貫校と公立の中高一貫校でした」
保護者B:「うちは1勝4敗。もう惨敗よ。5校も受けてすべり止めしか、すべり止めしか受かんな
                     かったわよ。パーよ、パー、すべてパー!どんだけ時間とお金を…、情けないやら何やら
                     でもう泣きたい。ふぅー…、1勝は私立の中高一貫校。4敗が私立の中高一貫校の3校と
                     公立の中高一貫校の1校です」
     「すみません、愚痴ばっかで」
アオイ:「いいです。いいです。気にせず、思いっきり吐き出してください」
保護者AB:「よくわからない私立中と評判のよろしくない見慣れた近所の公立中ならパッとしないけ
        ど受かった私立中の方がいいんでしょうか?」
アオイ:「決め手になる要素はいろいろあると思うんですが、前提として近所の公立中は荒れてて評
                  判も良くなく、親子で乗る気じゃないということ。私立中は中高一貫で大学進学がゴールだ
                 とする学校で大学受験も含め信用、信頼がおける学校であること。これらを前提に話を進め
                 ていってよろしいでしょうか?」
              「公立中もそれほど荒れてなければ、進学して高校―大学までのルートは開かれているんです
                 けどね。そのあたりの話は今度にしましょう」
保護者AB:「結構です。今回は中学受験でしたけど中高一貫校に進学するわけですから高校も含めて
              の値踏みの方法を是非(笑)」
保護者B:「私も中高の値踏み(笑)じゃないけど、行く価値があるかどうかの見分け方、ポイント
         みたいなものがもしあれば知りたいです」
保護者A:「私も同感です。パンフやホームページを拝見したり、入試説明会等で校長先生のお話と
                     か伺いましたけど、いい話ばかりで…、うちはこんなコースやクラスがあって大学合格実
        績も年々上がってきておりまして…、とかばかりでどこも同じ台詞でピンとこないという
                     か、決め手に欠けるというか」
保護者B:「そうそう。どこまで信用していいんだか」
保護者A:「それで、やはり大学受験に関しての信頼度は大学合格実績になりますか?」
アオイ:「確かに合格実績は気になるし、その学校をはかる上で一つの指標にはなります。しかし、
                  合格者の数は現役と浪人を分けてる学校と混ぜてる学校があるのであの数を鵜吞みにはでき
                 ません。それと1人の優秀な生徒が何校、何十校と複数合格している場合、それはその子の
                 実績であって学校にたくさんの優秀な生徒がいるわけではありません。優秀な生徒が10人
                 もいれば相当いい実績を残すことができます。そんな個人種目で優秀な生徒が数人いるだけ
                 の学校に入って同じような結果が出せるとは思えません。そんな学校がたくさん存在するか
                 ら大学合格数はあまり信用できないのです。内訳を細かく公表している学校はありません。
                 ですから、大学合格実績の数字はそれほどの決め手にはならないということになります」
保護者A:「では、どうやって見抜けばいいんですか?」
アオイ:「大学・学部からの指定校推薦とその枠数です。どんな大学、どんな学部から指定されてい
                  るか、そしてその数はどのくらいなのかが重要です」
保護者A:「ま、ま、待ってください、アオイ先生!指定校推薦って大学からオファーが来るんです
            か?推薦だから生徒や高校からオファーするんじゃ?」
アオイ:「推薦の名の付く○○推薦はそのほとんどが公募です。つまり大学側からの条件を満たしてい
                  れば誰でもエントリーできるわけです。だから人気の大学にはオファーが殺到し、推薦とは
                  言え受かるとは限らないんです。言うならば、推薦のほとんどが片思いなのです。あなたの
                  大学が好きなので受験させてください!みたいな。モテる大学にはお付き合いの申し出が殺
                  到します。倍率も上がります。でもモテモテ大学からお付き合いのOKをもらえるのは全員
                  ではありません。主導権が大学側にあるのが推薦制度です。選ぶのはモテ大学の方です。
                 でもそのモテ大学ですら自分から付き合ってもいいよと言う場合があります。それが指定校
                 推薦です。100%両想いです。告ればOKなんて夢のような受験はこの指定校推薦だけで
                 す。だからフラれるはずがない。落ちるわけがないのです。たとえはへんてこりんになっち
                 ゃいましたけど、それだけ大学と高校の間に信頼関係があるということですね」
保護者B:「最近、知り合いのお子さんが指定校推薦を取るために予備校へ通い始めたって聞きました
                    けど、相思相愛を切望されてるんですね。なんか受験もロマンチックに思えてきたわ
                (笑)。うちの子も確実にOKがもらえる大学に出会えるといいんだけど。でも志望大学はモ
        テ大学だわ。ただの推薦なんかじゃ絶対OKしてもらえない。それ言ったら一般受験なんて
                  可能性0。もう指定校推薦しかない。でも進学先の学校に娘が希望する大学の指定校推薦が
          あるのかな?枠数も気になるし。あ、そもそも娘が希望する大学がわかんない。まずそこか
          らか(笑)」
アオイ:「指定校推薦はその高校が信用されている証というか、これだけの数をうちの大学にお宅の
                 生徒さんを引き受けたい、受け入れる用意がありますよ、という大学側からのオファーで
                 す。つまりその中学・高校(中高一貫校)と大学との信頼関係が深く厚いということです。ど
                 この学校でも大学との関係が良好で友好なわけではありません。大学との関係が指定校推薦
                 のオファーの多さと枠数に表れているのです。なので、指定校推薦はその学校が信頼に値す
                 るかをはかるには最適だと言えます。特徴として歴史が深く、伝統のある学校が多いです。
                 超進学校だから指定校推薦のオファーがたくさん来て、枠数も多いというわけではないんで
                 すよ。それなら、灘や開成には指定校推薦が山ほど来てることになりますが、実際はそうで
                 はありません。偏差値が低くても学力以外の評価が高い学校はあります。学力はそんなでも
                 ないけど、品行方正で人間力が高い生徒を多く輩出しているそんな学校ですね。世間では地
                 味な学校で加熱してる受験ブームとは無縁の学校ですけどね」
 
              「というわけで、私立中高の信頼度は大学合格実績だけではなく、どんな大学から指定校推薦
                 が来ているのか?またその枠数はどのくらいなのか?を注意してみるといいと思いますよ」
保護者A:「わかりました。ありがとうございます。指定校推薦は進学する学校(中学/高校)を知る上で
                    とても大切な要素だとわかりました。私立にしても公立にしても、中高一貫校って結局の
                    ところ大学受験をしないといけないわけで、そこで終わりじゃないですもんね。私大の付
                    属の中高一貫校と違って大学が付いてくるわけじゃないし」
保護者B:「そうね。私立の中高一貫校って入ってからがスタートっていうか、大学は自力で頑張ん
        いと大学生になれないのよね。しっかり大学受験が待ってるんだったわ。入って安心なん
        て言ってられないわ。ああ、こんなことならどっかの私大の付属の中高一貫校を受けとき
             ゃよかったー。まあ、あの戦績じゃ、受けても無理か(笑)今度は大学受験かぁ…、また
                     塾・予備校代がぁぁぁ…、高校受験がないだけまだマシか…」
保護者B:「今まで指定校推薦をこういう風に見ることなかったんで、とても新鮮で勉強になりまし
               た。ありがとうございました」
アオイ:「受験は読み違いをしがちです。それは不確かな情報が世の中に溢れているからです。かと
                  言って見分けることも困難です。受験する前の受験校選びも、合格した後の進学先選びも、
                  何を信じていいのかわからないまま、確信を持てないままの状態で選ばざるを得ないのが現
                  状です。それでも決め手がほしい。それが受験生を持つ親御さんの正直な気持ちでしょう」
         「指定校推薦はごまかしようのない、信用に足る決め手になる一つだと実感しています」

㊟指定校推薦は毎年、枠数はもちろん、大学も一定ではありません。去年○○大学から3人の指定枠が
 あったのに今年は2に減っているとか、去年来てた大学が今年は名前が消えてた(指定校推薦で入学
 する予定の子が入学を辞退したり、指定校推薦で入ってきた子が中退したり、不祥事を起こしたり
 などが原因)なんてこともまれにあるので、その年その年でチェックが必要になります。逆に新たに
 指定校推薦の大学が増えたり、枠数が増えたり(新設校やリニューアル校に多い。リニューアル校と
 は共学化や新校長の就任、施設拡充、大学との提携(高大提携)など)するケースもあるのでたまに高校
 のホームページをチェックすることをお勧めします。
 
 
今回は私立中と公立中の選択について話すつもりが、私立の中高一貫校中心で話を進めてしまいました。なので、次回は公立中、私大の付属の中高一貫校、公立の中高一貫校、国立大の付属の中高一貫校、え~と、これで全部ですよね?進学先もいろいろでしょうから、それぞれの進学先から大学までのルートのご紹介やどんな準備が必要かなどを私立の中高一貫校も含めて話していこうと思います。

では、次回も「正直アオイ塾(アオイnote)」をよろしくお願いします。

                                    アオイナオ

 
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?