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【MBTI】2文字違いのタイプで迷う理由

16 personalities

診断結果のE/I, S/N, T/F, J/Pのパーセンテージが半々で出るため、自分のタイプを迷うことがある。

前回は、8心理機能モデル(Fi/Fe, Ti/Te, Si/Se, Ni/Ne)を用いて、MBTIの4文字のうち、1文字違いのタイプで迷う理由を考察した。

今回は、8心理機能モデルを用いて、MBTIの4文字のうち、2文字違いのタイプで迷う理由を、現実性が高いものから低いものまで全て考察する。

※前回の記事と被る内容も多いが、省略せずに記載する。



◾️EJ/IP, EP/IJで迷う理由

(ESTJ/ISTP, ESTP/ISTJ, ESFJ/ISFP, ESFP/ISFJ, ENTJ/INTP, ENTP/INTJ, ENFJ/INFP, ENFP/INFJ)

第1機能(主機能)と第5機能、第2機能(補助機能)と第6機能が共通する。

第1機能(主機能)と第2機能(補助機能)と同じくらい、第5機能と第6機能が強く働いている。

第5機能と第6機能は『実社会』でよく使う機能である。
特に、第5機能は第1機能を使用できない時に、第6機能は相手に抗議や反論をする時に使用する。
  
例:自認がINFJで、しばしばENFPと診断される人
INFJの第5機能はNe、第6機能はFiである。
実社会では、第1機能がNe、第2機能がFiのENFPを意識する可能性がある。
例えば、周囲との話し合いでは、積極的に様々なアイディア(Ne)を出す。
相手に抗議や反論するときは、自分の信条や倫理観(Fi)から訴える。

例:自認がINFPで、しばしばENFJと診断される人
INFPの第5機能はFe、第6機能はNiである。
実社会では、第1機能がFe、第2機能がNiのENFJを意識する可能性がある。
例えば、会社では、周囲の人への気遣いを欠かさず(Fe)、リーダーの役割を担うこともある。
相手に抗議や反論するときは、「きっとこうなるからやめよう。」といった将来の予測(Ni)を交える。


◾️SJ/NP, NJ/SP, TJ/FP, FJ/TPで迷う理由

(ESTJ/ENTP, ESFJ/ENFP, INTP/ISTJ, INFP/ISFJ, ENTJ/ESTP, ENFJ/ESFP, ISTP/INTJ, ISFP/INFJ, ESFP/ESTJ, ENFP/ENTJ, INTJ/INFP, ISTJ/ISFP, ESTP/ESFJ, ENTP/ENFJ, ISFJ/ISTP, INFJ/INTP)

心理機能の1-3ループの状態(不健全な状態)に陥っている。健全な状態で診断した場合に迷う可能性は低い。

上記のタイプの組み合わせをA/Bとすると、Aの第3機能(代替機能)とBの第1機能(主機能)、Aの第2機能(補助機能)とBの第4機能(劣等機能)が共通していることから、AのタイプがBのタイプと診断されるとき、Aの1-3ループの状態(不健全な状態)である可能性が高い。

例:自認がINTJで、しばしばINFPと診断される人
INTJの第1機能はNi、第2機能がTe、第3機能はFiである。
不健全な状態(ストレスが溜まった状態)では、第2機能のTeが上手く使えず、Ni-Fiループにより、第1機能のNiと第3機能のFiを使う。
例えば、不健全なINTJは、客観的で合理的な判断(Te)が出来なくなり、ネガティブな思い込み(Ni)に固執する(Fi)。
第5機能のNeは主に社会生活などで第1機能のNiが使えないときに使用する機能であり、Niと同様にある程度、発達していることが多い。
このとき、第1機能がFi、第2機能がNe、第4機能がTeのINFPと診断されやすい。


◾️ES/IN, EN/IS, IF/ET, IT/EFで迷う理由

(INTJ/ESTJ, ISTJ/ENTJ, INFJ/ENTJ, ENFJ/INTJ, INFJ/ESFJ, ENFJ/ISFJ, ESTJ/ISFJ, ESFJ/ISTJ, ESTP/INTP, ENTP/ISTP, INFP/ENTP, INTP/ENFP, ESFP/INFP, ENFP/ISFP, ISFP/ESTP, ISTP/ESFP)

上記のタイプの組み合わせをA/Bとすると、Aの第2機能とBの第1機能、Aの第3機能とBの第4機能、Aの第8機能とBの第2機能は共通している。
A/Bの2タイプで迷う場合、Aの第1機能とBの第2機能のNi/Si, Fe/Te, Se/Ne, Fi/Ti(順不同)のペアが両方とも発達している。このとき、8心理機能モデルで考えると、Aのタイプが後天的に、Bの第2機能(A の第8機能)を発達させる可能性の方が高い。
それに加えて、Aの第2機能が強く働いているとき(Bの第1機能の働きが弱いとき)、AのタイプはBのタイプ(BのタイプはAのタイプ)と診断される可能性がある。

例:自認がINFPで、しばしばENTPと診断される人
INFPの第1機能はFi、第2機能はNe、第3機能はSi、第8機能はTiである。
INFPは、後天的にFi/Tiが両立するようになり、さらにNeがFi/Tiより強く働いているとき、第1機能がNe、第2機能がTi、第4機能がSiのENTPと診断される可能性がある。
例えば、思考力(Ti)が発達したINFPで、人と接する機会が多くなるなど、周囲への興味関心が高まるとき(Ne)、一時的にENTPに近づく。


◾️ST/NF, SF/NTで迷う理由


第1機能(主機能)と第8機能、第2機能(補助機能)と第7機能が共通する。

8つの心理機能のうち、4つの心理機能(Ni, Si, Fe, Te / Ne, Se, Fi, Ti)が発達している状態。理論上は両立が可能であるが、4つの心理機能が全て発達する人は非常に少ないと考えられる。

1.J型の場合

(ESTJ/ENFJ, ESFJ/ENTJ, ISTJ/INFJ, ISFJ/INTJ)

心理機能のNi, Si, Fe, Teが発達している。

J型は第1機能と第2機能の組み合わせが、Ni/Fe, Ni/Te, Si/Fe, Si/Teのいずれか(順不同)であり、それと合わせて他2つの心理機能が発達している状態(例えば、第1機能がSi、第2機能がFeであれば、他2つの心理機能は第8機能のNi、第7機能のTe)である。すなわち、第1機能と第8機能、第2機能と第7機能(Si/Ni、Fe/Te)が両立するとき、上記の2タイプで迷う可能性がある。

まず、Si/Niは、内面の情報に基づいて現在や未来の行動方針を決定する心理機能である。
異なる点として、Siは過去の記憶と現在の状況を比較して行動方針を決定するのに対し、Niは閃きや予感(無意識下で過去の経験を統合する)という形で未来の状況を予測し、行動方針を決定する。
Si/Niはいずれも過去の情報を基準とする点でその構造は似ており、両立が可能である。

次に、Fe/Teは、外部の基準をもとに判断や意思決定を行う機能である。
異なる点として、Feは周囲の人々の気持ちに配慮した意思決定を行うが、Teは物事の効率性や合理性を考慮した意思決定を行い自分や他人の感情は二の次となる。
そのため、Fe/Teは、シーソーの関係(一方が強くなると、もう一方は弱まる関係)である。Fe/Teは両立が難しく、場面ごとに切り替えて使用する。
  
まとめると、Ni, Si, Fe, Teが発達している人は、未来の状況を予測したうえ(Ni)で、現在の状況に即した行動方針(Si)を決定している。その際に、周囲の感情(Fe)に配慮した意思決定をするのか、それとも合理性(Te)を重視した意思決定をするのかは、その状況に合わせて対応している。

2.P型の場合

(ESTP/ENFP, ESFP/ENTP, ISTP/INFP, ISFP/INTP)

心理機能のSe, Ne, Fi, Tiが発達している。

P型は第1機能と第2機能の組み合わせが、Ne/Fi, Ne/Ti, Se/Fi, Se/Tiのいずれか(順不同)であり、それと合わせて他2つの心理機能も発達している状態(例えば、第1機能がSe、第2機能がFiであれば、他2つの心理機能は第8機能のNe、第7機能のTi)である。すなわち、第1機能と第8機能、第2機能と第7機能(Se/Ne、Fi/Ti)がどちらも両立するとき、上記の2タイプで迷う可能性がある。

まず、Se/Neは、どちらも外部の情報を求める機能である。
異なる点として、Seは情報をそのまま五感で受け取ることを好むが、Neは得た情報に独自の解釈を加えることを好む。
そのため、Seが働くとき、人は目の前の出来事に集中しているが、Neが働くとき、目の前の出来事から派生して様々な物事を頭の中で考えるため、うわの空になる。
すなわち、Se/Neは、シーソーの関係(一方が強くなると、もう一方は弱まる関係)である。Se/Neは両立が難しく、場面ごとに切り替えて使用する。

次に、Fi/Tiは自己の内面の価値観から判断や意思決定を行う機能である。異なる点として、Fiは自己の信条や倫理観から意思決定を行うが、Tiは正誤の知識や客観的事実から意思決定を行う。
どちらも一人の人間の価値観を基準にするため、Ti(客観的思考)には少なからずFi(主観的思考)が影響を及ぼすことや、Ti(客観的思考)はFi(主観的思考)を補強できることを踏まえると、Fi/Tiの両立は可能である。
  
まとめると、Ne, Se, Fi, Tiが発達している人は、目の前の物事に集中するとき(Se)と想像力を働かせるとき(Ne)を場面ごとに切り替えている。そのようにして取り入れる外部の情報に対して、主観的思考(Fi)と客観的思考(Ti)の両方のバランスをとりながら意思決定を行っている。


まとめ

今回は、8心理機能モデルを用いて、MBTIの4文字のうち、2文字違いのタイプで迷う理由を、現実性が高いものから低いものまで全て考察した。

EJ/IP, EP/IJで迷う場合、
第1機能と第2機能と同じくらい、第5機能と第6機能が強く働いている。

SJ/NP, NJ/SP, TJ/FP, FJ/TPで迷う場合、
心理機能の1-3ループの状態(不健全な状態)に陥っている。健全な状態で診断した場合に迷う可能性は非常に低い。

ES/IN, EN/IS, ET/IF, EF/ITで迷う場合、
2タイプの第1機能または第2機能に位置する、Ni/Si, Fe/Te, Se/Ne, Fi/Ti(順不同)のペアが両方とも発達している、かつ、第2機能が第1機能より(あるいは第1機能が第2機能より)強く働いている。

ST/NF, SF/NTで迷う場合、
8つの心理機能のうち、4つの心理機能(Ni, Si, Fe, Te / Ne, Se, Fi, Ti)が発達している。


参考文献


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