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0140.肉より野菜が先

2019年9月、台風が発生して関東地方に上陸し、千葉県を中心に甚大な被害をもたらした。令和元年 15号 房総半島台風である。わが家のお向かいの家のトタン屋根が吹き飛び、電線に引っかかって垂れ下がった。強風でそのトタン板の端がわが家の外壁を「ガシャンガシャン」叩いた。わが家の外壁はなんとも無かったが、お向かいの屋根は修理が必要なくらいに壊れた。

翌月も、15号のカテゴリー4 を上回るカテゴリー5 の台風が発生し、日本に上陸しそうな予報だった。東日本広範囲に被害をもたらすことになる令和元年 19号 東日本台風である。わが地域は台風の被害を受けることが比較的少ない地域だったので、15号で俺はかなり台風にびびっていた。

わが家の2階のサッシ窓はシャッターが無い。なので窓ガラスの飛散防止のために養生テープを買いに行った。断水は無いと思うが、給水を受ける時のために給水バッグとそれを運ぶキャリーを買った。風呂に入れない時のために体を拭く介護用品の使い捨ての除菌濡れ紙タオルを買った。電池式のカンテラも買った。極め付きは、ヤマハのカセットガスボンベ対応の発電機を、10月8日、アマゾンで買ったことだ。

いま思うと、この値段なのによくまあ買ったなと思う。そのくらいびびっていたのである。そして、購入してしまった以上、いつでも使えるようにしておかなければならない。使わないにこしたことはない、が、使えるようにしておかなければ、買った意味がない。だからカセットガスボンベは常備しておきたい。しかし、カセットガスにも消費期限があり、岩谷産業のは 7年である。なので、日常でカセットガスを使い補充しておく形にしたい。ペットボトルの水「いろはす」も1ケース分をダブらせたうえで、 “先入れ先出し方式” で使い、購入している。

もともとカセットガスコンロがひとつあるので、これで、しゃぶしゃぶをしてカセットガスを日常で消費していくことを考えた。しゃぶしゃぶを家でしたことはないが、いつも行くスーパー ベルクでそれ用の豚肉を見つけた。「茨城県産高麗杜仲豚 ロース しゃぶしゃぶ用」である。これがしゃぶしゃぶに合った。そして、暑いのでさすがに夏にしゃぶしゃぶはやらない。でも、もう「茨城県産高麗杜仲豚 しゃぶしゃぶ用」が気に入ってしまい、カセットガス使用に関係なく、年間を通じて「茨城県産高麗杜仲豚 ばら しゃぶしゃぶ用」を、肉野菜炒め、焼きそば、カレー用に買うようになった。

スーパー ベルクに行くと「茨城県産高麗杜仲豚 ばら しゃぶしゃぶ用(小)」をトレイで 4枚買ってくる。そして、トレイのままラップも外さず冷凍保存する。使うときは解凍せずに凍ったまま包丁で賽の目に切って使う。このほうが楽だからだ。いままでは、肉野菜炒めやカレーで、賽の目に切った豚ばら肉をブラックペッパーで炒めていったん皿に取り出し、野菜を炒め煮してから肉を再投入していた。

最近、もっと楽を覚えてしまった。野菜のほうが火が通りにくく、肉は火を通しやすくでも通し過ぎると固くなる。ならば、先に肉を炒めない。野菜に火を通してから凍った賽の目の肉を入れればいい。そのあとに、調味料、カレールウ、粉ソースなどを入れる。そのほうが楽である。ちなみに、カレールウは、溶け残りを発生させないために、火を止めてから入れるということも学んだ。

つまり…
 ①台風に備えて発電機を買った.
 ②燃料のカセットガスを適正に備蓄するためしゃぶしゃぶを始めた.
 ③しゃぶしゃぶ用の豚肉を “これ” と決めた.
 ④しゃぶしゃぶ用の豚肉はトレイのまま冷凍保存する.
 ⑤しゃぶしゃぶ用の豚肉を使う料理のレパートリィが増えた.
 ⑥肉を先に炒めていたが、野菜を調理してから肉を投入することにした.
 …ということである。

台風のせいで、肉より野菜が先になったのである。

柳 秀三

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