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Microsoftが時価総額世界トップだってさ

色々ありまして,投稿間隔があきました。原点に立ち返っていきたいと思います。GAFAの時代だ,Microsoftは終わったとまでも言われていたのにもかかわらず,いよいよGAFAを上回り,株式会社としては最高の成果ともいえる,世界トップの時価総額をたたき出しました。

ニューヨーク(CNN) 米マイクロソフト時価総額が24日、一時3兆ドル(約443兆円)を突破した。人工知能(AI)ブームに乗って株価が押し上げられた。3兆ドル突破は米アップルに続いて史上2社目。 マイクロソフトの時価総額はフランスの国内総生産(GDP)を上回り、英国のGDPに迫っている。 マイクロソフトの株価は24日午後、ほぼ1.5%高の約405ドルに上昇し、時価総額が3兆ドルを超えた。 同社は2023年、「チャットGPT」などのAIツールを含め、AIに多額を出資した。23年の株価は約40%上昇し、今年は7%以上上昇。1月に入って一時的に時価総額世界一になった。

すごいですよね。1国の経済規模と同等の企業価値がMicrosoftという企業にあるということですからね。(おかしいやろ)

やはり,この記事でも取り上げられている通り,AI事業で絶賛売り出し中のChat-GPTをはじめとする,Open-AIへの投資,Microsoft商品との連携を行っている点などが大変投資家から評価を受けています。

僕自身も現在Bing AIなどが導入されたMicrosoft Edgeに乗り換えましたし,Office365はいろんな企業で導入されていると思いますが,そういった既存のサービスにもAIが使えたるという点は素晴らしいと思います。皆さんもぜひAIで遊んでみてください。

AIのいいところというのは,自分でAIがどんな回答するかなと考えながら文章を書いてくれる点です。使ったことがない人は自分でいろんな工夫を加えながら楽しんでみてください。

そして本題に戻したいと思います。

Microsoftは終わった会社とまで言われたのにどのように改革に取り組んだのか。そして,今回はAI事業に積極的に取り組んできたGoogleがAI事業でMicrosoftと競合していますが,比較や今後どうなるのかについて解説します。

GAFAの時代だと言われていた時期にもMicrosoftは決して諦めませんでした。新しいCEOに就任したサティア・ナディラは、Microsoftのビジョンを「クラウドファースト、モバイルファースト」と定め、AIやクラウドサービスに注力しました。その結果、MicrosoftはOpen-AIとの提携でChat-GPTなどの革新的なAI技術を開発し、Microsoft商品との連携で多くのユーザーに提供しました。これらの戦略が投資家から高く評価され、Microsoftは時価総額で世界トップに輝きました。

GoogleとMicrosoftは、AI分野で長年にわたって競争してきました。両社ともに、検索エンジン、クラウドコンピューティング、自然言語処理、画像認識、音声認識などの分野で優れた技術を開発してきました。しかし、近年では、MicrosoftがGoogleに対して一歩リードしていると言えるでしょう。

Microsoftが優勢である理由の一つは、AIの倫理性や社会的責任に対する取り組みです。Microsoftは、AIの開発や利用において、人権やプライバシー、公平性、透明性などの原則を尊重することを宣言し、AI倫理委員会やAI人権センターなどの組織を設立しました。また、AIの悪用や誤用を防ぐために、AIのガイドラインやツールキットを公開し、他の企業や政府と協力して規制や監視の仕組みを構築しています。GoogleもAIの倫理性に関する取り組みを行っていますが、Microsoftほど積極的ではありません。例えば、Googleは2019年にAI倫理委員会を設立しましたが、わずか1週間で解散しました。(それはAIへの透明性に積極的ではないということとはまた別の問題ですが,,,)

また、Googleは軍事目的でのAI利用に関しても批判を受けています。

特に、生成型AIと呼ばれる、テキストや画像などを自動的に生成する技術に関しては、両社の戦略が大きく異なります。

生成型AIの代表例として、Open AIが開発した大規模言語モデル(LLM)「GPT」シリーズがあります。GPTは、インターネット上の大量のテキストデータを学習して、自然言語処理(NLP)のさまざまなタスクに対応できるAIです。GPT-3は2022年に発表され、1750億個のパラメーターを持ち、人間の文章を見分けることが難しいほどの高品質なテキストを生成できます。

Googleも自社の生成型AI「PaLM」を2023年に発表しました。PaLMはGPT-3よりも多くのパラメーター(2000億個)を持ち、Googleのクラウドやオフィスアプリケーションに組み込まれました。しかし、PaLMはGPT-3と比べて、生成能力や多言語対応などで劣っているという評価が多くあります 。Bardにも利用されていますよね。

一方、MicrosoftはOpen AIと緊密なパートナーシップを築いています。Microsoftは2019年にOpen AIに10億ドルを出資し、2020年にはOpen AIのクラウドプロバイダーとなりました。MicrosoftはOpen AIの技術を自社の製品やサービスに積極的に導入しており、検索エンジン「Bing」やオフィスアプリケーション「Microsoft 365」などにGPT-4を搭載しています 。また、MicrosoftはOpen AIと共同でチャット型AI「ChatGPT」を開発し、ウェブブラウジングや画像生成などの機能を提供しています 。それ以外にもたくさんの会社とのAI部門での連携や出資を行っており,業界全体で盛り上げたいという気持ちを感じます。

このように、GoogleとMicrosoftは生成型AIの分野で異なるアプローチを取っていますが、現時点ではMicrosoftが優勢であると言えます。その理由は以下の通りです。

  • MicrosoftはOpen AIとの連携によって、最先端の生成型AI技術を独占的に利用できています。GPT-4は他社には公開されておらず、Microsoftはその強力な機能を自社製品やサービスに活用することで、ユーザー体験や付加価値を高めています。

  • Microsoftは生成型AIを幅広い領域に応用しています。テキストだけでなく、画像や音声なども生成できるようになっており 、様々なニーズに対応できる柔軟性を持っています。また、生成型AIをチャット型のインターフェースに組み込むことで、ユーザーとの対話やフィードバックを可能にしています。

  • Microsoftは生成型AIの責任や安全性にも配慮しています。生成型AIは偽情報や悪用などのリスクを孕んでおり、その対策が求められています。Microsoftは生成型AIが生成したコンテンツに透かしや来歴記録を付与することで 、その信頼性や透明性を確保しようとしています。

※(おまけ)
ここまで書いていると,まるでGoogleが他社と協力していないみたいになっていますが,全然そんなことはありません。

AIの画像生成での問題点にもGoogleは向き合っていますし,この辺りはMicrosoftもOpen-AIの協力しているポイントです。画像生成で言うと,Adobeはプロですし,映像へ生かしていくことも考えられるので,Adobeはゲームチェンジャーになるかもしれないですねぇ。

以上のことから、GoogleとMicrosoftのAIの競合について、Microsoftが優勢であるという点に重きを置いて解説しました。MicrosoftがOpen AIに出資したことなども取り上げました。生成型AIは今後も進化し続ける技術であり、両社の戦いはまだ始まったばかりです。

ピチャイCEOは、「Open AIなどが先行している。出遅れたのではないか」との質問に、次のように答えている。

「弊社はAIの基盤となる重要な技術を多く生み出してきた。現在の状況について、最初の1カ月の成果だけで『未来が決まった』と判断するようなやり方には同意できない」

ジェネレーティブAIとGoogleの責任 Google I/OにみるAI戦略【西田宗千佳のイマトミライ】-Impress Watch

: ジェネレーティブAIとGoogleの責任 Google I/OにみるAI戦略【西田宗千佳のイマトミライ】-Impress Watch
: Google・Microsoft、クラウドのAI対応で株価明暗 - 日本経済新聞
: Microsoft invests $1 billion in OpenAI to pursue holy grail of artificial intelligence - The Verge
: OpenAI will start using Microsoft’s cloud exclusively - The Verge
: BingにもGPT-4を採用している また、同社のクラウドインフラ事業「Azure OpenAI Service」にも、GPT-4が後日搭載される、と発表されている。 あらゆる製品にAI搭載するマイクロソフト Azureにも「GPT-4」 2023年3月16日 15:55
: Microsoft 365 Copilot登場。 Word・Excel・パワポなどAI全面展開 2023年3月17日 01:27
: Microsoft and OpenAI team up to create new kind of chatbot - The Verge
: ChatGPT Plus、最新情報も回答する「Webブラウジング」 2023年5月15日 08:00
: AdobeがGoogleと提携 ~チャットAI「Bard」の画像生成を「Adobe Firefly」が担当 生成された画像は「Adobe Express」と連携して編集・修正することも 2023年5月11日 17:27

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