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廻転灯籠の話

回り灯籠または盆灯籠


母方の実家は、超田舎の旧家で家は本当に大きいので、
お盆のおまつり(そういう表現だった)にむけ、
何十個も灯籠を下げたり廻したりしていました。

軒先に吊り下げて回すタイプと、置いて回す下のようなタイプ。



双方 何十対もあって、
吊り下げるのは提灯のような感じでろうそくを入れるのが多くきちんとセットしないと焦がすし、
置くのは電源を確保するのがとても大変でした。

毎年の用意の際は、子供が大活躍。
数が多すぎて最後はうんざりしていましたが、
薄暗くなって並んだ灯籠に明かりが灯ると本当に幻想的で、
そういうのを絵にしたくて、デジ絵に興味を持っています。

父はわりと都会から流れ着いて来た、モテなかったらしい人なのですが、

本当に真っ暗な山の中の日本むかし話のようなバカでかい家屋に、
美人だった母に、
どんどん細くなって最後は無くなる道を経て連れられてきて、

たぬきに化かされたような気持ちだったらしいです。
(母は普通より首の骨が1本多くて、ショートカットのメーテルみたいなタイプ)

暗闇に青白い灯りがあんなにたくさん灯っていたら、なおさらだと思います。

なんか今考えたら、父の気持ちが分かるけど、私はあっち側の人なので、
当たり前の光景で、

でも今は、きっとあんなに美しかった灯籠達も朽ちているかと思うと、
ちょっと胸が締め付けられます。

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