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藤井絞さんの浴衣


こんにちはものぐさ和裁師です^^

夏になると必ず着たくなるのがこの一枚。
大のお気に入りの『藤井絞 雪花絞り浴衣

私の所持しているものは綿麻なので、綿のみの浴衣よりは断然軽くて涼しくてかなり重宝しています。

(上図)小千谷縮に似た柔らかな縦シボが入っていますが、普通にアイロンを当てると分かりにくくなってしまいます。が、

お洗濯や形を整える際など、目の細かい霧吹きでジュパパパパ〜とキリを当てますと上図の様にシボが蘇ります✨
素材が分からない着物等に霧を吹き掛ける際は専門家に尋ねる等、慎重に注意されてくださいね^^

私個人的にはこちらのシボが立っていて陰影のある雰囲気が好きですね

こちらの写真では分かりやすい様に写真を撮っていますが実際の見た目はパッと見では分からない程のシボです。
そんなさりげないシボで粋に魅せてくれるのは藤井絞さんのこれまでの手仕事の賜物ですね。

これからも長く愛用したく思います^^


ところで、麻はシワになりやすいと言われますね。
その強い生地為にシワになっても良いからガンガン着ちゃう!と選択するのも有りですが、敢えて麻を纏うことによって、シワにならないように配慮した立ち居振る舞いから女性らしさが生まれたり、色が加わったり……(私にはまだまだ程遠いのだが)するのが楽しむポイントかもしれませんね。

絹物にしても、汚れや湿度などに弱い着物を大切に扱っていく姿勢に伝統が備わっていたりと。

安心が一番!という考え方がありますが、選択肢でいうと和服よりも洋服に変遷していくのが自然の流れ。その変遷から生まれた『ズレ』の部分に注目してみて、どちらもポジティブに成長していけたらいいですよね^^

和服は和服の。
洋服は洋服の。

それぞれを尊重した文化の在り方
安心から離れていく物を排除していくだけでは育てられないものがそこにある。と思いませんか?

秩序だったり、作法だったり、はたまたそれが宗教観念にいきついたり…
自らを良く見せようと締め付けてしまったりと負担が多い衣服は長続きする風習にはならないと思いますから、常に『楽と緊張』の間を行き来しながら丁度良い着こなしを楽しんでいたいですね。

普段洋服で楽にお仕事をさせてもらってる分、たまに着物で緊張感が得られて心の状態が保たれるところがあるのかもしれない。と思うと衣服の効果をますます感じますね^^

私の様なスーツも着ない、ハイヒールもドレスも纏わないユルユル人間はたまに着物を着て自らに作法を意識させてみるのが丁度良いかもしれないと思い至ったのが本日であります。


と、反省を交えつつ書いてみました^^
今日はこの辺りで。以上ものぐさ和裁師でした🪡


ものぐさ和裁師は着物と和裁の振興に貢献したいと考えています。美しい着物を未来に残していくためにサポートをどうぞよろしくお願いいたします。