飛騨にある阿波の地名『浅水』(?)

今まで見つけた飛騨にある阿波関連の地名は以下の通り、

①乗鞍連峰の一つ、
『安房山』(あぼうさん・安房峠、安房トンネルもある)

②乗鞍岳の旧名
『愛宝山』(あぼうやま又はアワヤマ)と読むとの事。

③久々野の旧名
『阿拝郷』(あわのごう)

④安峯山の旧名
『安房山』(あぼうさん)

⑤大坂峠(おおさかとうげ)

・安峯山の横を通って飛騨上宝に行く峠)
・阿波と讃岐の境である阿讃山脈にある峠
近畿の中央部を東西に横断して伊勢から東国に通じる峠

⑥乗鞍連峰の一つ、四ッ岳の旧名
『安場山』(あんばやま、徳島県に安場峠があるので、もしかするとその山が本家の安場山かもしれない)
阿波の訛った呼び方が、『アンバ』や『アバ』であり、
阿波・安場・安波・安婆と書く
(安房の変化系ともとれる)

阿波の旧國名を『イの國』(飯の國)
として、
『イの〜』を探して、

⑴乗鞍岳の霊山としての別名『祈座山』(イのりクラやま)
逆にしたのが『座祈山』(クラ・イの山)で、現在の『位山』(クライやま)になる。
位山も乗鞍岳の旧名だった。

⑵越國と飛騨国を分ける境の場所、
『猪谷』(イのたに)
※猪谷については普通に阿波〜イの國由来の地名であると阿波古代史のサイトにあった。
なお、JR西日本とJR東海とが切り替わる境の駅がある(猪谷駅)

⑶猪伏山または猪臥山(いのふせやま・いのぶせやま・いぶせやま、いぶしやま)

・飛騨高山市と飛騨市の境の山、
・四国にも四国カルストと呼ばれる所に同名のがあり、
・滋賀県と岐阜県の境にも猪伏山があり、
・大阪府岸和田にも猪伏山がある。

(大坂峠もそうであるが、四国〜近畿〜飛騨と阿波勢が東北へと進出している痕跡っぽいものが見える。)

此処まで見つけて一応打ち止め状態
になった。

元々、地理も歴史もからっきしで、もうこれで終わりかと思ったが、
ふと、
「これって、飛騨國と他國との境に付けてある地名じゃあるまいか?」
と考えた。

そして、地図を調べると、
飛騨と美濃の境にある山が、
『現在の位山』であり、『位山峠』であった。

そこから下呂温泉に向けて行くと、
『浅水』と呼ばれる場所があった。
現在は『浅水橋』と言う橋が比較的知られている。

見つけた!!、

『何処が阿波関連なのか』って?、
実はこの地名の『読み方』が問題である。
『あさんづ』と読むのである!!

しかも、『浅水』と書いて『あさんづ』と言う読み方をするのは‥‥‥‥
日本中でもこの場所ただ一つ!、
(他のサイトから)
そして少なくとも奈良時代からこの地名があったとの事。

(江戸時代から飛騨の四名所として知られており、「終古あさんづの橋所」の石碑も残されているとの事。)

これは間違い無く、
『阿讃津』を隠蔽して『浅水』の漢字を当てたと思われる。

『津』とは、
船着き場、渡し場の事で、
ここも浅水橋が掛かる以前は、
船で飛騨川を渡っていたそうである。
古代阿波からの入植者は、
この場所(川を挟んだ飛騨と美濃の境)を、
『阿波』と『讃岐』の境と言う思いで『あさんづ』と名付けたのだと考える。

ちなみにこの付近の地名の『下呂』は、
『下留』(しもどまり)から音読みの『げる』に変わり、それが訛って今の『げろ』になったとの事。
『とまり』の地名は全国何処にでもあるそれ程に珍しくは無い地名である。
(徳島県にも普通にある)

安房を『アワ』ではなく『アボウ』と読んだり、
訓読みを音読みに変えてしまうので余計に地名捜索は難航してしまう。
閑話休題。

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