散文日記、自己紹介

4月からとある大学の芸術学部に身を置くことになった。今後何か書くとしたらその大学の愚痴を言うことになる気がするので一応伏せておくことにする。
そこには次代を担うアーティストたちが潜んでいるとされている。 
どうもその大学の学生になった時点で芸術家でないといけないとかなんとか。
芸術家を目指し、奮闘した。しかしそれと引き換えに物凄く何かを失い、正直なところ、本当にどっか遠いところに行ってやろうかと思う日々。

僕の所属する学科のみ、芸術家など存在する訳がないと先輩たちは語る。
理由としては、同じ大学でありながらこの学科のみクソ陰キャばかりだからとされている。
(この詳細はいつか書こうか、書くまいか)

僕の意見を書くと、その意見に虫唾が走るとまでは言わない。確かにこの学科はいてはいけない空気は漂う。だが、陰キャ学科と言われたら流石に腹が立たないわけではない。しかし、自分でそれを名乗らざるを得ない。そのような立ち回りを迫られる。

人見知りである。人の目を見て話せない。もしくはガン見。しかし、そんな甘えが通じるような大学ではないのだ。孤高など求められているとは思えない。この大学は求められているのはあくまで普遍的な人である(と思う)
自分は何にもなれないから大学内だけでも何かになった方がいい、それだけを思っていた。
ウロウロしているだけで許された高校時代が帰ってくることはない。

GWまでの1ヶ月、とにかく全力で知らない人と向き合った。

人と知り合うには、とにかく無茶する!!(オシャレそうな他学科の)同期、先輩と知り合う!!!とにかくサークルの新歓に行く!!!!先輩に従順でいる!!!!!
取りたい授業を捨て、オシャレな人(後述)が取ってそうな授業を取る、サークルの新歓へ行きイチかバチか、ご飯にこちらから誘ったりする。ちょっとだけ知ってるイケメンを頼って先輩と話す機会を作ってもらう、人と話すときに、必要以上に捻くれない、でも少しだけ捻くれを入れたりもする。
流行る人はどこかうっすら闇がある。

無茶した甲斐があってか、大学で友達など1人もできないが、知り合いだけなら相当な数がいる。

(一般的に?)オシャレの頂点、軽音部の新歓へ行く。軽音部と言うのは一般的にオシャレとされている。こんな大学のギターボーカルなんて完全に人間の頂点である。しかし、1年は必要以上にしゃしゃり出るわけにはいかない。
第一陰キャ学科である以上、行っていいのかも分からないが、ここで黙ってたらもう何にもならない。
飛び込んだ。
新歓で本当に名乗った自己紹介。

趣味→音楽ライブへ行く、古着探し
担当楽器→ドラム(ベースも少し)
好きなアーティスト→king gnu、Tempalay、TENDOUJI、所謂ペリメトロンが関係している人たち、(ジャニーズは嫌いという設定)
何か一言→暴れます!!!

嘘がバレることよりも本当のことを隠すことを選んだ。自己紹介用紙を書く手を止めることはなかった。
自己評価は高く。自分で自分の評価を下げたら飛び降りるだけになる。

趣味とアーティストはありきたりだがドラムを選ぶセンスがなかなか。弾ける人が少ないから需要もそこそこある、かつ3年にギターボーカルを譲るといういい塩梅。後ドラムなら最悪突然やれと言われたらなんとかなる可能性がまだ1番高い(あくまで想像ですが)、

一人一人入部希望の1年生は紙を書いた後、自己紹介を喋らされている。
50音順だから、は行は比較的有利。傾向が掴める。
音楽をやっていない、とか言うマイナスイメージなんて植え付けてはいけない。その時点でそいつは2次会にいけない。正直さなど不要。皆嘘をつけないから、正直にボーカル以外無理だとか、何の経験もないとか、曝け出すのだが、僕はこのような具合で話した。

「皆さん初めまして!先に言います!ごめんなさい!僕は「  」学科です!!(笑いが起こる)
(名前)って言います!!よろしくお願いします!
僕は、中2からドラムをやっていましたが、スティックをへし折ってしまい、杖や傘でドラムを叩いたり、コロナのせいでまともに練習ができず、正直自信はないです!でも気合いは十分です。やる気のなさそうな見た目ですが、声だけなら大きい!!!!
僕は皆さんとワイワイしたいです!!バンド組みましょう!このあとメシ行きましょう!!!!」

と言った。割と先輩たちにハマった。その後、飯に誘われて散々な目に遭うほどには。

100%嘘だと流石にバレる、絶妙なリアルさを入れた。個性も程々に。
よくアドリブでここまで出てくるものだ。

今日が来てしまった。もう連休は来ない。これからも、これまでもそう多くの選択ミスを犯してこなかった。でも、自分のやってきたことは間違いだった。自分の首を絞めるだけだ。

自分の中で大切な何かが無くなったわけではない。
5月で早くもまぁ学校以前に色々ゴタゴタがあったので、何かしらいつ辞めてもいい、というマインドで心を保つ。

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