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メインストーリー25 オクトランド地方(姉妹の追憶、切り拓きし未来編)6 決意

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置き手紙を残し、失踪してしまったレナ。
レナは一人でガルダの輝竜艇を通じてサントゥール国へ戻り、実父であるサントゥール王と刺し違えるつもりであるとルミナスは直感した。
一行はレナを連れ戻すため、ガルダの輝竜艇を追った。


クロエ
「お姉ちゃん!!帰ってきて!!!」

レナ
「だめよ。お父様は私が止めなくてはいけないの」

ルミナス
「レナ!私達のもとに戻ってきて」

レナ
「ルミナスさん、ありがとう でも気持ちにはこたえられない
このままでは世界にさらなる恐怖がおとずれてしまうの」

レナ
「私の幼い頃、父はサントゥールにある豊富な魔法資源を独占するのではなく、他国にわけあたえていました。」

レナ
「父は全ての人々の幸せを願う立派な王でした。」

レナ
「そのため貧しい国でしたが、近隣国からは敬意をはらわれ
国民もつつましいながらも幸せな生活をおくっていました。」

レナ
「そんな時、悲劇は起きたのです。資源が豊富で最低限の軍事力し
かもたないサントゥールを、欲に目のくらんだ近隣国が同盟を組んで
攻め込んできたのです。今まで資源を無償で分け与えられた恩を踏みにじり。」

レナ
「必死の抵抗もむなしく、国土は半分を奪われ、多くの国民が犠牲に
なりました。そしてその戦争で、父はその他にも、何にも変えがたいものをなくしました。」

レナ
「最愛の妻であり、私達の母であるサントゥール女王です。」

レナ
「それを境に父は変わってしまいました。愛する者を守るために必要なのは、慈しみでも愛でもない、圧倒的な力なのだと」

レナ
「父は復讐を胸に、軍事力を高めるため、身を粉にして奔走し、10年もたたぬうちにガルダ国と肩を並べるほどの軍事国家を作り上げました。
それは父なりの母への鎮魂だったのかもしれません。」

レナ
「ガルダとサントゥールがこのまま同盟をむすめば、その圧倒的な軍事力で世界を制圧しようとするでしょう」

レナ
「そして世界は瞬く間に戦火に包まれる
そうなれば、多くの犠牲がでます。第二、第三のサントゥール女王が生まれてしまう。」

レナ
「それを止める為私は‥父を殺めます」

レナ
「この悲しみの輪廻は娘である私が断ち切るしかないのです!いまのこんな状況、お母様は絶対に!絶対に望んでいない!」

ルミナス
「レナ・・・で‥でも‥」

クロエ
「お姉ちゃん、いまお母様が望んでいないことっていったよね?」

クロエ
「それじゃあ、お姉ちゃんとお父様が刺し違うことが、お母様の望んでいることなの?」

レナ
「‥そ‥それは・・・」

レナ
「それじゃあお父様の暴走を誰が止めるの!?私しかいないの!!」

クロエ
「お姉ちゃん、お母様が息を引き取る時、私達に言ってくれた言葉、覚えてる?」

クロエ
「お母様は、「闇から人を救う光になりなさい」
そういってくれたよね?」

クロエ
「今、お父様はお母様の死で長い長い闇に身を落としているの。
お父様に光を当てられる人間は誰?私達でしょ‥?」

クロエ
「お姉ちゃんの使命はお父様を殺めることではなく、闇から救い出してあげること
私達の愛という光でお父様をかえるのよ!」

クロエ
「確かにお姉ちゃんの言うとおり私達しかいないわ
殺めるのではなく、お父様を救ってあげれるのは。」

レナ
「で‥でも、今のお父様をどうやって変えるの。お父様は今や巨大な軍事国家の長なのよ
お父様、ひいては国の方針を変えるには私達二人じゃあまりにも脆弱すぎる それに‥」

ルミナス
「レナ!!!! いい加減にしないと怒るよ!!」

レナ
「ルミナスさん・・・?」

ルミナス
「一人で責任を背負い込んだり、王を変えるには二人じゃ脆弱すぎるだとか 悲しいこと言わないでよ!」

ルミナス
「違うでしょ? レナには、クロエも、私達もいるでしょ!?私達仲間でしょ!!!」

フェアリス
「ボクも協力するよ!いっしょにサントゥール王をかえようよ!!」

サーシャ
「私達は何があっても仲間だ!だから、レナ一人で背負い込まないでくれ」

ルミナス
「その背負うものが、とてつもなく重く、大きくても、いくらでも私達が手を貸すよ!
どんなにつらいことでもみんなで一緒に立ち向かおうよ!!
それが仲間ってものでしょ?」

レナ
「・・・仲間‥」

クロエ
「お姉ちゃん!人のことばかりじゃなくて自分の幸せを考えて!
お姉ちゃんの今の一番の幸せって何?」

レナ
「‥それは、、このみんなと一緒にいること、、」

ルミナス
「私達もレナといると、本当に幸せだよ だからレナ‥戻ってきて!」

レナ
「・・・お母様がいなくなってから私も闇の中にいたのかもしれない
どんどん変わっていく状況にどうしたらいいのか分からずに‥」

レナ
「でも‥みんなと出会えた。みんなは私を救ってくれた光なの。そして私もみんなを照らす光でありたいと思ってる」

レナ
「私もう、迷わない。だからみんなと一緒にいさせて!! ずっとずっとみんなと一緒にいたい!!!お父様を、この世界を、みんなといっしょにかえたい!!」

ルミナス
「レナ‥ありがとう。ずっとずっと私達は仲間だよ!!!!
私はみんなでならこの世界を救うことができるって信じてる」

ルミナス
「だから一緒に行こう。この世界に本当の平和を取り戻すまで。」


今回のシナリオで、オクトランド地方の話は終了します。
残るメインストーリーはフローダスト地方のストーリー、計6回。
その後は、毎月更新されるイベントストーリーへと物語が続いていきました。

サントゥール王が豹変した理由、及び憎しみの矛先は他にもあるのですが、この時点のレナとクロエはおそらく把握していません。
ストーリー中では最後まで語られていませんが、ユニット説明により、補足されている設定がこちら。


サントゥール王妃の名前は、アンナ。
ストーリー中では、レナは、隣国との戦乱が母の死因であると思っており、その最期にも立ち会っていると明言されているのですが、
アンナは凛華の運命に抗うために、自らの命を絶ってしまった……とあります。
サントゥール王であるリシウスが最も憎んでいるのは禁断の一族……即ち、主人公のことです。

ガルダ国、サントゥール国との大戦が終結した後も、サントゥール王妃に関するシナリオが続いていたのですが、唐突に打ち切られてしまい、最終的にラスドラのサービス終了で、その辺の話も未完のままになってしまいました。
どうやら、命を落としたはずの王妃アンナのドラゴンが現世に顕現し、サントゥールに牙をむいているらしいのですが、理由は謎のまま……。



今回のストーリーでさりげなく触れられている設定。
ラスドラの世界には「魔法資源」と分類されるものがあることがわかります。
魔法が生活に根付いているみたいですね。


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