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メインストーリー13 セントミルス地方7 想い、絆

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 敵のアジトを発見したサーシャたちは、内部に潜入していたフェアリスと合流する。
 フェアリスは敵の会話を盗み聞きしていたところで見つかってしまったが、なんとか逃げて来たという。
 一行は、襲い来る敵を迎え撃つ。


サーシャ
「ガルダの手先め!解毒剤はどこだ!!」

ヴェスパ
「…くくく‥バカめ‥解毒剤など‥ここにはない」

ヴェスパ
「すぐあの世で会おう‥十賢人ルミナス‥ガルダ国に栄光あれ‥」ガクッ

解毒剤が存在しない。敵の最期の一言に一向に衝撃が走る‥

ルミナス
「‥‥うぅ‥‥」

リリィ
「あぁ‥ルミナスさんの意識がどんどん弱くなっている‥」

サーシャ
「まずいぞ‥フェアリス、アジトに潜入した間にルミナスを救う手がかりはなかったか!?」

フェアリス
「解毒剤もこの前なくなった。って言ってた‥」

フェアリス
(ん??)

フェアリス
(この前なくなった ってことは最近まではもってたってこと?)

フェアリス
(もしかして!!!)

フェアリス
「グララ、それちょっと貸して!!!」

グララ
「グラ!?グララァ?」(え!?なんだぐら??)

フェアリス
「ルミナスこれを!!」

グララが敵から奪っていたガルダ産の薬草をルミナスに飲ませる

するとどうだろう、今まで死と隣り合わせであったルミナスの顔色が瞬く間によくなり意識を取り戻した。

サーシャ
「これは‥!!」

ルミナス
「う‥うーん 私‥助かったの??」

フェアリス
「えーん よかったよー ルミナスー!!!」

サーシャ
「ルミナス、フェアリスが敵のアジトに潜入してお前を救う方法を見つけてくれたんだ」

ルミナス
「‥ありがとう・・・・・けどなんで一人でこんな危ないことしたの!!」

ルミナス
「フェアリスのばか!!!!」

フェアリス
「え‥あ‥ご‥ごめんなさい・・・で‥でも‥」

サーシャ
「まあまあルミナス、いいじゃないか ルミナスもフェアリスもこうして無事だったんだから」

ルミナス
「サーシャ姉はだまってて!!」

ルミナス
「いつも心配かけて!敵に殺されててもおかしくなかったのよ!!」

ルミナス
「フェアリスがいなくなったら、私‥私…」

サーシャ
「…ルミナス…」

ルミナス
「フェアリスの笑顔があるから私は研究だってがんばれるの‥」

ルミナス
「だから本当の仲間になれないなんていわないで‥」

フェアリス
「‥‥で‥でもボク、まだ助けてもらった恩返しも…」

ルミナス
「フェアリス。恩返しなんていらないの」

ルミナス
「助けた時の恩返しなんてもうとっくの昔にフェアリスから貰っているんだから。」

フェアリス
「‥え?」

ルミナス
「フェアリスが私達と友達になってくれて、あなたと笑いあえることが最高の恩返しなんだよ。」

ルミナス
「それ以上大切なことなんて私にはないの。
あなたと過ごした時間は何にも替える事の出来ない大切な宝物なの。」

ルミナス
「ありがとう…私達と出会ってくれて。」

ルミナス
「だからこれからもずっといっしょにいて。大好きだよフェアリス。」

フェアリス
「…う‥うえーーん‥ボクも大好きだよーーー」

フェアリス
「ずっとずっといっしょだよーーーー」



 以前の戦闘でグララがガルダ国の手先の空賊から奪った薬草がヴェスパたちの話していた解毒剤であり、フェアリスの機転もあって、ルミナスが一命をとりとめます。
 ルミナスの、「いつも心配かけて」という発言から察するに、おそらく、フェアリスが先走った行動をとったのは過去にも何度かあったことが窺えますね。
 フェアリスがずっと抱えていた心情をリリィと主人公に吐露していたので、ルミナスとサーシャもそれを知ることができ、ようやく長年のわだかまりも解消された……と言えそうです。

 ガルダ国に雇われた空賊との戦いは、ここで一先ずの決着となります。

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