ボラティリティとポジションの建て方(2023/03/15記)

SQを境にして日経平均株価は下落に転じた。日経VIは久々に20を超えた。しかし、日経平均は26000円を試しに行きながら、本日は先物ベースで27000円台まで戻った。日経Viも20を割った。今後の動きはどうなるか?

私はオプション取引をする上においては以前にも書いたが日経平均の予想をもとにポジションを建てることはしない。ある程度の俯瞰した立場で動きを想定はする。上昇しても下落しても対応できるようにしている。

その上で現在の日経平均の動きを見ると上方向は重いように思う。材料のひとつが銀行破綻であり、これが燻る限り勢いよく跳ね上がることは難しいように思う。また、下落が連続して下げるところまで下げるとその後は勢いよく反発するが、中途半端に戻りを入れながらだと下落はかえって長引く。

さて、ボラティリティについてだが、私の基本となる手法では内側のプット1枚買い外側のプット2枚売りで買い総額≒売り総額だ。その時の買いの権利行使価格と売りの権利行使価格の価格差はボラティリティが上昇すると広がる。価格差が広いほど新規のポジション的には有利になる。ボラティリティが上昇中に新規ポジションを取ればそのポジションはボラティリティの上昇によって含み損が発生する。だからこれからボラティリティが上昇すると想定するならば内側売り1枚と外側買い2枚が有利となり、逆にこれからボラティリティが下落すると想定するならば、本来の内側買い外側売りが有利となる。時間的価値の減少を考えれば内側売り外側買いは時間的価値の減少で不利となるので私はやらない。それでボラティリティが上昇して最高値のときに、つまり日経平均が最安値のときにオプションの新規のポジションを取るのが正解となる。

ところで、ボラティリティは1日の中でも変動する。ボラティリティが高く始まって、日中緩んだときには引けにかけて戻すパターンがある。日中に日経平均が急落してボラティリティが急上昇したときには引けにかけてはボラティリティが戻す場合がある。特徴的なパターンを覚えておけば無駄なときにポジションを取らなくて済む。一週間の中でもパターンがある。日経平均が激しく動くときには曜日に関係なくボラティリティも日経平均の動きとともに変動する。日経平均がゆるゆると動いていたとして、週末または週明けにはボラティリティは下落しやすい。火水木はボラティリティは下落しにくい。

ボラティリティが下落しやすいタイミングを見てうまく新規ポジションを取れるかが、私のオプション戦略においては重要だ。

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