本日(2023/03/01)3月限29375円コールの決済のあれこれ

本日保有していた権利行使価格29375円のコールを決済した。1円なので、SQまで保有していればほぼ確実に0円になるのでそれに比べると1000円と手数料の損失となる。そもそも、なぜ保有していたのかというと、すでに記事としてアップした基本となるポジションの建て方に述べたように内側買い、外側売りのコール版である。コール版はあまり行わない。何故かというと、プットが価格比2倍の権利行使価格がだいたい1000円の時でもコール側では500円しかない。アットザマネーから離れると急速に安くなるのである。利益となる範囲がプットでは2000円になるが、コール側では1000円しかない。だから避けているのであるが、ちょっとはやっても良いかなと、時々やるのである。たまたまSQ値が引っかかって数十万円の利益がとれたこともある。今回はその買いと売りの組み合わせの売りの方を決済した。先ほど述べたようにSQまで保有していても確実に利益にはなるのだが、決済した理由は、まず、証券会社にはオプションの売り枚数制限というのがあって、売りの枚数の上限が決まっている。枚数の余裕を作るためが第一で、売りがなくなることで若干だが必要証拠金が減る。これらのメリットから、最低の1円だったら、まあいいかという感じだ。

約定したタイミングが面白いのでここで買いた。

朝の時点で日経平均株価は前日比マイナスで推移していた。ここで1円の決済買いの指値注文を入れた。板では、2円の売りが数十枚あったが、1円の買いはゼロだった。指値注文を入れた時点で私の注文のみが入っていた状態だ。これが、なかなか約定しなかった。張り付いていたわけでもないからいつ約定したか見てはいなかった。通知メールは10:18だ。日経平均の動き分足チャートを見てみると本日最安値は10:30に27,305円をつけていた。10:18は日経平均株価は27350円である。最安値からの戻る途中の時間帯だ。これから日経平均が最安値から戻るのであればコールは買われるのでは?とも思うのだが、実際は日経平均下落途中でもなく最安値でもなく、最安値からの戻りの途中で売りが出てきたのである。面白い。

これのひとつの解釈としては、こういうことが考えられる。これから日経平均が戻るのであればコールは上昇することになる。しかし、どちらにしても残存期間を考えると1円で売買される可能性が高い。日経平均が下がれば下がるほど29350円のコールの価値は下がるのであるがそれでも1円であれば割高ということになる。一番割高のところで売ればそれはお得。だから、これから日経平均が戻るのであれば戻る直前あたりで売るのがお得という論理になる。不思議な話である。

また、プットは日経平均株価に連動して上げ下げを繰り返すのに対して、コールはちょっと違う動きをする。日経平均が一方向に動いている時点ではあまり動きがなく、方向性を変えた時点でコールの動きが出てくるというような感じである。これは私個人が売買していて感じたことなので客観的なデータがあるわけではない。これはプットに比べて、コールは割安という点で価格の硬直性につながっているように思える。

実際の売買においてこういうことはあまり役に立たず、注目している人もいないだろうが、オプションは価格の並びに妙味があるという見方からすると見逃せない点である。


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