〜金魚の始まりの物語〜
今から何千年も前のこと。
雲よりもずっと高い空に金魚の国がありました。
そこには、今の金魚と同じような姿をした空に浮かぶ金魚が数えきれないほどたくさんいて、その金魚の世話をする女の人が金魚ほどではないけれど沢山いました。
そして、金魚達の中に一匹、飛べなくて小さいけれどとびきり美しい金魚がいました。
女の人達は美しい金魚の世話は美しい人がするべきだと言って、金魚の国で1番美しい朱代(あけよ)という若い女の人に金魚の世話をさせました。
朱代は飛べない金魚に紅(べに)という名をつ