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Peaceな光景

その光景に出会ったとき思わず笑顔になる、身体の緊張が解ける、または涙がこみ上げるような瞬間は誰しも経験があるだろう。自慢のバイクや車を走らせ通り過ぎる光景、愛しのペットが陽だまりで熟睡している光景、憧れのスターが目の前のステージで熱唱している光景など自分の趣味嗜好にも大きく関係していると思われる。
このように「平和だなー」と素直に思える光景は十人十色であるが、日本人に共通した「Peaceな光景」もあるように思う。その最もたるものは、春の訪れを告げる桜ではないだろうか?長く寒い冬を乗り越えて枯れた枝に一斉に咲き乱れる桜を見たとき日本人はその光景に幸せを感じ平和だなと思うだろう。お花見という言葉があるように遠いいにしえの時代から、人は満開の桜の木の下でPeaceな光景を満喫していたのだろうと容易に想像ができる。このように日本人のDNAに刻み込まれた光景もある。
「光景」、読んで字の如し光の景色という意味合いでは、新緑の森の中に踏み入り光が差し込み風で葉が揺れ鳥のさえずりが聞こえる瞬間、静かなビーチで夕日が海面に反射しキラキラしながら赤く染まる瞬間など、自然の中にPeaceな光景が多々生まれる。

このような光景はわざわざ自然の中に出向かなければ出会えないが、それをいつでも自分好みにアレンジできるのが庭ではないだろうかと思う。好きな樹木や花を植え、それを大切に育て成長し葉が一斉に芽吹き花が咲くのに出会えたらそれは最高の瞬間だろう。故に人それぞれの最高の瞬間を求めて幾千もの庭が存在している。何かとストレスフルな時代において自分も「Peaceな光景」を求めて庭を歩き回る日々である。


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