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連載~時間に負けた男~ 2話 

部屋には男以外誰もいないし、何もない

いや、ただ一つ彼の所持品だった携帯電話だけがある、データーはすべて削除され、どこに掛けても繋がらない

ただ白い壁に囲まれた部屋にぽつんと一日中座り続づける。

朝なのか夜なのか秋なのか春なのか、小さな窓から降り注ぐ日光で感じ取るぐらいでしか時間がわからない。

食事は決まった時間にドアの横の小窓の外に置かれている。
食事だけが彼の楽しみだ
俺はここで朽ち果てるだけなのか?

暇を紛らわすため、携帯で適当な番号を押す
どこかに繋がってくれ

誰かと話さないと気が狂いそうだ

一日中携帯を押し続けるが今日もどこにも通じる気配はない
男はふと我に返る

「俺は一体何年こんなことを続けているのだろうか」

「ここに閉じ込められて何年になるんだ?」

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