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Ep.3 引っ越し準備
前回のあらすじ
出張先のホテルで、心の中の存在・シャドーと出会った○○。そんな○○に対しシャドーは、「ヤンデレの本性を表し始めており、このままでは美月を悲しませるだけだ」と告げる。そこで、○○がシャドーに相談すると彼は、引っ越すようアドバイスをする。「気付ければの話だ」という一言を添えて。果たして、シャドーの言う"気付く"とはどういう意味なのか。この出来事が、二人の仲に大きな変化を齎す事を、まだ誰も知らない・・・
○○:ふぁ~~🥱
美月:おはよう○○。
○○:おはよう・・・姉ちゃん。
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美月:顔、洗っておいで?
○○:はーい。
美月:ふふっ。
二人:いただきます。
○○:ん~~!今日もめちゃ旨です!
美月:良かった。
○○:イヒヒ😁
美月:ふふっ。
○○:ねぇ、姉ちゃん?
美月:なーに?
○○:引っ越しの事だけどさ・・・
美月:あぁ・・・うん。今日行くんだよね?
○○:うん。そのつもり。
美月:分かった。
○○:どんな家が良いか考えといてね?
美月:それは○○もでしょ?
○○:俺は、姉ちゃんが住みたい家ならどこでも良いよ。
美月:でも・・・
○○:姉ちゃんの住みたい家が、俺の住みたい家なんだ。だから気にしないで。
美月:分かった。ありがとう🥰
○○:ヘヘッ😁
美月:ふふっ。
不動産屋:成る程・・・因みに、お二人はご夫婦ですか?
○○:いえ・・・まだ婚約中です。
不動産屋:へぇ・・・式はいつ頃挙げられるんですか?
○○:まだ全然決まってないんです。お互い、仕事が忙しくて。
美月:今年中には挙げたいんですけど。
不動産屋:そうなんですね。
俺達は、婚約中のカップルという設定で家を探していた。
不動産屋:今後の事も考えると、広さはあった方が良いですよね?
○○:そうですね・・・どう思う?みっちゃん。
美月:うん。私もそう思う。
○○:広めとは言っても、どれくらいですかね?
不動産屋:そうですね・・・手っ取り早いのは、一軒家か・・・タワマンですかね。
二人:タワマン・・・
不動産屋:彼氏さんの年収からしても、タワマンに住むぐらいの予算は心配ないとは思います。まあ、決めるのは、お二人様ご自身ですが・・・
○○:どう?予算は大丈夫だよ。
美月:・・・見ることは可能ですよね?
不動産屋:それは勿論可能です。幾つか、お持ちしますね。
美月:お願いします。
その後、幾つかの部屋を下見した俺達。その中から選んだのは・・・
美月:此処が良いな。
○○:うん。じゃあ、此処に決めます。
不動産屋:ありがとうございます。それでは、こちらの契約書にサインを。
○○:はい。
タワマンの、上から四階の角部屋だった。
○○:良かったね。理想の部屋に出会えて。
美月:うん。
○○:・・・姉ちゃん。
美月:なーに?
○○:これからも、ずっと一緒に居てね?
美月:○○・・・うん!
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一ヶ月後・・・
○○:ふぅ~~。こんなもんかな。
俺達は、引っ越しの準備の為、荷物の整理をしていた。
○○:姉ちゃん?
美月:あ、○○。終わったの?
○○:うん。後は、ガムテープで封するだけだよ。
美月:そっか。
○○:姉ちゃんは、全然進んでなさそうだけど・・・
美月:アハハ😅ごめん。昔のアルバム見てたら、つい・・・
○○:アルバム・・・そういえば、姉ちゃんと二人っきりになってからは、アルバムも作らなくなったっけ。
美月:うん・・・お父さんが癌で亡くなって、私達の為に働いてくれたお母さんも亡くなって・・・それっきり。
○○:姉ちゃんが高校入って直ぐだったもんね・・・母さんが亡くなったの。
美月:うん。
○○:・・・姉ちゃん。
美月:?
○○:俺も見たいな・・・アルバム。
美月:ふふっ。良いよ。一緒に見よう。
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○○:これ姉ちゃん?
美月:うん。
○○:ふふっ。可愛い・・・姉ちゃんって、赤ちゃんの頃から可愛いかったんだね。
美月:・・・赤ちゃんは、だいたい可愛いでしょ/////
○○:ふふっ。でも・・・
美月:でも・・・何?
○○:俺が産まれた時の写真は有るのに、姉ちゃんが産まれた時の写真は無いんだね?
美月:あぁ・・・うん。この事は、私も気になってたんだ。前に、お父さんに聞いたことが有るんだけど、なんかはぐらかされちゃって・・・結局謎のまま。
○○:ふうん・・・(心:なんでだろ?一人目だったからかな?初めてだったから、手が回らなかったとか?でも、病院側が撮りそうだし。うーん・・・)
美月:まあ、そこまで気にする事じゃないとは思うけどね。
○○:・・・
美月:○○?どうかした?
○○:え?あ、ううん。なんでもないよ。
美月:そう?なら良いけど・・・あ!これは○○だね。ふふっ。可愛いなぁ。赤ちゃんの頃はこんなに可愛いかったのに、今じゃすっかりカッコよくなっちゃって・・・ナデナデ👋
○○:もう!子供扱いしないで/////
美月:ふふっ。可愛い。
○○://///か、可愛いのは姉ちゃんの方でしょ?
美月:い、いや/////絶対○○の方が可愛い!
○○:姉ちゃんだよ!
美月:○○だってば!
二人:・・・/////
美月:こ、こっちは、○○の小学校の入学式の時の写真だね。
○○:そうだね。この時は嬉しかったなぁ。
美月:そうなの?
○○:うん。だって姉ちゃんって、俺が小さい時から学校に行ってたじゃん?
美月:うん。
○○:寂しかったから・・・姉ちゃんと一緒に居れなくて。
美月:・・・そういえば、有ったね。そんな事も。
💭
○○:やーやー!ねえたんといっしょが良い!
美月:○○・・・
母:気持ちは分かるけど、お姉ちゃんにも色々有るんだから、我慢して。ね?
○○:やーやー!ねえたんといっしょ行く!
父:はははっ😄○○はホントに、お姉ちゃんが大好きだなぁ。
母:ちょっとパパ!そういうこと言ってる場合じゃないでしょ?
父:ごめんなさい。
母:○ちゃん?このままじゃ、お姉ちゃんが困っちゃうよ?
○○:・・・ねえたん・・・ギュッ
美月:○○・・・
○○:ねえたん・・・こまる?
美月:うん・・・私は学校に行かないといけないの。私だって寂しいよ?○○と一緒に居れなくて。でも行かなきゃ・・・だから、帰ったら、いっぱい遊ぼっ?ねっ?
○○:・・・うん・・・やーそく?
美月:うん!約束。
○○:えへへ/////やーそく!
美月:ふふっ。ナデナデ👋じゃあ、行ってくるね?
○○:うん!ねえたん。
美月:なーに?
○○:えへへ/////チュッ
美月:えっ?
父:おお・・・
母:まあまあ・・・
○○:イヒヒ😁パパとママのマネ!
両親:なっ!?
美月:・・・ふふっ。ありがとう。
○○:むぅ~。
美月:え?どうしたの?
○○:ねえたんもやるの!
美月:え?!わ、私も?
○○:うん!パパとママもやーてる!パパがチューして、ママもチューしてる!
両親:うぐっ!ぜ、全部見られてる・・・
美月:・・・じゃ、じゃあ・・・チュッ
○○:イヒヒヒ😁ねえたん!いってらーしゃい🙋
両親:いってらっしゃい/////
美月:いってきます。
○○:イヒヒ😁?パーパ、マーマ?
母:え?あ、な、なに?
○○:パパもママも顔あかいよ・・・お熱ある?
父:アハハ😅だ、大丈夫だよ。元気だよ!ね?ママ。
母:そうそう😅元気いっぱいだよ!
両親:アハハ😅ハァ~。
○○:?
現実
美月:毎回、ほっぺにチューしてから学校行ってたもんね。
○○:うん。
美月:懐かしいなぁ。ふふっ。
○○:・・・姉ちゃんは嫌じゃなかったの?
美月:全然嫌じゃなかったよ。寧ろ、嬉しかったな。
○○:そっか。
美月:ふふっ。私が友達と遊びに行く時も一緒に居たもんね。
○○:うん。
美月:しかも、その友達にも気に入られちゃって・・・ちょっと嫉妬してたなぁ。「私の弟なのに」って。
○○:そうなんだ。知らなかった。
美月:ふふっ。
○○:姉ちゃん。
美月:なに?
○○:お腹空いたな。
美月:そういえば、そろそろお昼だね。直ぐ準備するね。
○○:うん!
🚪ガチャ
○○:さて・・・他にはどんな写真があるかな?
それから俺は、アルバムを見続けた。そこには、幼稚園の頃の姉ちゃんや、幼稚園の頃の俺の写真などがいっぱい有った。そうやって見ていると、間から封筒が落ちた。
○○:ん?なんだこれ。封筒?・・・!?これって・・・父さんからの手紙?姉ちゃんが挟んだのかな?うーん・・・
美月:○○~~っ?ご飯出来たよ~~!
○○:は~~い!今行く~~!・・・とりあえず、姉ちゃんに言っとこ。
リビング
○○:お待たせ。
美月:ううん。食べよっか。
○○:うん。
二人:いただきます。
○○:ん~~!今回もめちゃ旨です!
美月:ふふっ。良かった。
○○:ねぇ。
美月:なーに?
○○:アルバムに、なんか挟んだりした?
美月:アルバムに?ううん。何も挟んでないけど。どうして?
○○:え?いや、なんか・・・アルバム見てたら、父さんからの手紙が挟まってたんだ。
美月:え!?お父さんの?
○○:うん。
美月:お父さんからの手紙?そんなの聞いたこともないよ。
○○:姉ちゃんも知らないんだ。
美月:うん・・・あとで見てみよう?
○○:だね。
そして、ご飯を食べ終わった俺は、父さんからの手紙を、姉ちゃんと一緒に開封した。
○○:それにしても、父さんはなんのために手紙を残したんだろうね?
美月:それは分からない・・・でもまあ、読んでみれば分かるんじゃない?
○○:そうだね。えーと・・・何々・・・お前達は、本当の姉弟じゃ・・・ない!?
美月:え!?
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○○:そんな・・・
美月:嘘でしょ・・・
二人:・・・
To be continued……
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