Ep.Final お嫁さんは元実の姉
花火大会でのプロポーズから二ヶ月後。俺と姉ちゃんは、結婚式を挙げる。
○○:姉ちゃん?入るよ?
美月(ドア越し):良いよ。
🚪ガチャ
○○:・・・
美月:・・・どう、かな?似合う?/////
○○:・・・うん。可愛い。
美月:良かった/////
○○:・・・
美月:・・・○○も似合ってるよ。タキシード。
○○:ありがとう。
美月:ふふっ。
🚪コンコン
美月:はい!
?(ドア越し):失礼します。
🚪ガチャ
美月:あ、来てくれたんだ。史緒里。
史緒里:当たり前でしょ!
史緒里:似合ってんじゃん。ウエディングドレス。
美月:ありがとう。
史緒里:ふふっ。
○○:今日は、ありがとうございます。遠路遥々お越しいただいて。
史緒里:いえ。友達の新しい人生が始まるんですから。
美月:ありがとう史緒里。
史緒里:うん!じゃあ、先に行ってるね。
美月:うん。
史緒里:それじゃ。
○○:はい、ありがとうございました。
美月:・・・なんか、変な感じだね。
○○:なにが?
美月:だって私達、ずっと姉弟として生きてきて、ずっと一緒に居たじゃん。だから、結婚って言っても、今までと何も変わらないからさ。
○○:そんな事無いよ。
美月:え?
○○:確かに、上辺だけ見れば何も変わらないかもだけど、関係は変わる。それに、今まではずっと、関係を隠して生きてきた。でも今は、自信を持って言える。俺達は、愛し合ってるって。
美月:○○・・・
○○:姉ちゃん・・・ギュッ
美月:・・・ギュッ
○○:姉ちゃん・・・好きだよ。愛してる。
美月:私も、○○が好き。愛してるよ。
俺達は、そっとキスをする。
美月:んっ。ねぇ、○○?
○○:なーに?
美月:・・・夫婦になるんだからさ、名前で呼ばない?
○○:・・・
美月:○○、ずっと姉ちゃん呼びじゃん。だからさ。
○○:・・・でも、今さら名前呼びとか、なんか変な感じだし。
美月:でも、夫婦なのに姉ちゃんっておかしいし。
○○:・・・み、美月・・・姉ちゃん・・・
美月:・・・姉ちゃんは要らない😡
○○:み、美月!
美月:っ/////・・・ふ、普段は、名前呼びじゃなくても良いかもね。
○○:うん/////
🚪コンコン
○○:はい!
🚪ガチャ
康太:よっ!
○○:康太君。
康太:似合ってんじゃん。二人とも。
美月:ありがとう。
康太:・・・幸せになってくださいね。
美月:うん。
康太:○○もな!
○○:うん!
スタッフ:山下さん!お時間です。
○○と美月:はい!
康太:じゃあ、先に行ってるよ。頑張れよ○
○!
○○:うん。
結婚式
神父:新郎○○。あなたは、ここにいる美月を、病める時も健やかなる時も、富める時も貧しき時も、妻として愛し、敬い、慈しむ事を誓いますか?
○○:はい。誓います。
神父:新婦美月。あなたは、ここにいる○○を、病める時も健やかなる時も、富める時も貧しき時も、夫として愛し、敬い、慈しむ事を誓いますか?
美月:はい。誓います/////
神父:それでは、誓いのキスを。
○○:これからも/////ずっと一緒だよ。
美月:うん/////ずっと一緒。
二人:チュッ💏
👏パチパチ
二人:ふふっ/////
史緒里:お幸せに。
康太:良い夫婦になれよ。
無事に結婚式が終わり、俺達は、披露宴の準備をしていた。
○○:ふぅ~。なんか緊張するな。
美月:ふふっ。
康太:緊張するのは俺もだよ。
史緒里:何でですか?
康太:友人代表スピーチをしないといけないんです。なんせ幼馴染みですから。
史緒里:そうなんですね。
○○:色々ありがとね。康太君。
康太:大事な友達だからな。
○○:ありがとう。
康太:ああ。
美月:ふふっ。
史緒里:幸せにね。美月。
美月:うん!史緒里は良いの?
史緒里:うん。もう踏ん切りついてるから。今は、新しい恋を探してるんだ。
美月:そっか。
史緒里:まあ、良い人はまだ居ないけどね。
美月:見つけられるよ。史緒里なら。
史緒里:ありがと。
○○:・・・康太君は居ないの?好きな人とか。
康太:俺?俺は・・・チラッ👀特には、居ないかな。
○○:・・・なんか変な間があったけど。横ちらっと見たし。
康太:いや・・・何も無いよ。
○○:ボソッ・・・もしかして、史緒里さんが気になってるとか?
康太:なっ/////そ、そんなんじゃねぇし!
○○:顔赤いけど?
康太:う、うるせぇ/////
○○:ふふっ。応援するよ。
康太:・・・ありがとな。
○○:うん!
美月:何の話?
○○:康太君の恋の話。
美月:え!?
康太:お、おい!
美月:康太君って、好きな人居たんだ。ふふっ。応援するよ。
康太:い、いや・・・その・・・まだ好きって訳じゃ・・・気になってるってだけです!
史緒里:それって、好きってことじゃないんですか?
康太:い、いや・・・
史緒里:私も応援しますよ。お互い頑張りましょうね。
康太:・・・し、史緒里さん!
史緒里:はい?
康太:えっと・・・良かったら、今度、一緒に/////お買物でもどうですか?
史緒里:え!?/////わ、私!?
康太:はい・・・史緒里さんが・・・良いんです/////
史緒里:あ・・・えっと・・・私で、良かったら・・・お願い、します/////
康太:あ/////は、はい!
二人:・・・/////
美月:・・・康太君の好きな人って、史緒里だったんだ。お似合いだよね。
○○:うん。康太君にも、幸せになってほしいな。
美月:ふふっ。そうだね。
スタッフ:そろそろお時間です。
二人:はい!
美月:二人とも!時間だよ。
康太:あ、はい。じゃあ、先に行ってるね。
史緒里:後でね。
美月:うん!
○○:ありがとう。
そして、披露宴が始まった。
司会者:これより、披露宴のほうを始めさせていただきます。ですが、乾杯等の前に、新郎より、ご挨拶があります。
○○:ゴホンッ。🎤えぇ~。ご来場の皆様、本日は、僕達の為にお集まりいただき、誠にありがとうございます。この、式の招待状を受け取ったとき、皆様、戸惑いがあったと思います。というのも、僕達はずっと、実の姉弟として生きてきました。
美月:・・・○○・・・
○○:僕達は、僕が高校生の時に、体の関係を持ちました。
来場者:ガヤガヤ
○○:それからはずっと、外では姉弟、家では恋人として、生きてきました。そして、体の関係を持ってから数年後、僕は会社を立ち上げ、姉ちゃんを秘書にし、会社を大きくしていきました。僕達は、ずっと二人で、支え合って生きてきました。姉弟として、パートナーとして。・・・恋人として。
康太:○○・・・
○○:そんな僕達が結婚出来たのは、僕達に血縁関係が無かったからです。僕の母は不妊症で、子供が出来ない体でした。そこで両親は、不妊治療をする事にしたそうです。しかし、二人の願いは叶わず、子供は出来ませんでした。そんなとき、捨てられた女の子に出会ったんです。両親は、その女の子を引き取り、美月と名付けました。
史緒里:じゃあ、その女の子が・・・
○○:はい。此処に居る姉ちゃんです。姉ちゃん・・・いえ。美月は、山下家の養子になりました。そして、その五年後、両親は再び不妊治療を受け、僕を授かりました。僕らは、その事を最近知りました。当然、僕達も驚きました。でも、それと同時に、嬉しさの方が勝ちました。血縁関係がある者は、結婚できません。だから、血縁関係が無いと聞いたとき、凄く嬉しかった。これで結婚が出来る!そして僕達は、結婚することになりました。世の中には、受け入れられない方も居るかもしれません。それでも、僕達の事を、暖かく優しく、見守っていただけたらなと思います。
美月:○○・・・
○○:改めて、本日はお越しいただき誠にありがとうございました。披露宴はこれからなので、最後までお楽しみ下さい。
来場者:👏パチパチ
司会者:ありがとうございました。それでは乾杯の方に移りたいと思います。乾杯の音頭は、新郎新婦の幼馴染みであり、新郎の会社の副社長でもあります、宮沢康太様が務めます。宮沢様、お願い致します。
康太:はい。えぇ~・・・ただ今ご紹介にあずかりました、新郎新婦の友人の宮沢康太と申します。はなはだ僭越ではございますが、ご指名を頂戴しましたので、乾杯の音頭を取らせていただきます。新郎新婦の新たな門出を祝して、乾杯!
来場者:乾杯!カチャン🍻
いよいよ披露宴が始まった。それから、ある程度時間が経ち、康太君の友人代表スピーチや出し物など、楽しい時間が続いた。因みに、出し物では、康太君と漫才を披露しました。
司会者:続きましては、○○様、康太様による、漫才です。
康太:どうもー!'06ライダーです!
二人:お願いしまーす!
来場者:パチパチ👏
康太:自己紹介をしたいと思います。僕が宮沢康太です。こう見えて、人間です。
○○:いや当たり前だよ!こう見えてってどう見えてんだよ!
康太:いやー・・・アハハ。ほら、貴方も自己紹介して下さい?
○○:あ、そうでしたね。どうも。幸せ絶頂の、主役です。
康太:自分で言っちゃったよ。
来場者:ははっ😄
康太:突然なんだけどさ。
○○:何でしょうか?
康太:○○君は、結婚した事ある?
○○:愚問だよ。今まさに結婚した所です!
来場者:ふふっ。
康太:あ、そうでしたね。いやー・・・僕もね、結婚したいなって思ったり、思わなかったりなんですけどね。まあ、どちらかというと、思わないんですけど。
○○:意味ないやん!
来場者:はははっ😄
○○:そこは結婚したいって思わないと!話が進まないから。ね?
康太:そうだね。結婚したいなって思うんですよ。
○○:うん。そりゃあ好きな人と結婚したいって思うのは当たり前ですけどね。
康太:因みにさ。結婚ってどういうものなんですか?
○○:それはほら!愛し合ってる男女が、夫婦になるための儀式だよ。
康太:そういう事じゃないんだよなぁ。
○○:じゃあどういう事よ。
康太:夫婦になるっていうのが、どういうものかって事だよ。
○○:わぉ・・・急に真面目!
来場者:はははっ😄
○○:俺が思うのは、楽しいことも辛いことも、二人で共有し合って、支え合って生きていく。それが夫婦、って思ってますよ。
康太:在り来たりじゃん。
○○:良いだろ別に!シンプルイズベスト!だよ。
康太:なんでちょっと歌ったの。
来場者:ははっ。
○○:歌に有るんですよ。シンプルイズベスト♪出会えて良か~った♪君に~決めて~ホント良か~った~♪
康太:ポケモンやん。サン&ムーンのエンディング、岡崎体育の『ポーズ』やん。
○○:ポケモン好きだからね。姉ちゃんは。
康太:誰のだよ!
○○:俺のだよ!もう今はお嫁さんだよ!超絶可愛いお嫁さんだよ!
康太:ブサイクだろ!
○○:何処がだよ!誰がどう見たって可愛いだろ!
康太:お前の目は節穴か!なんなら、来場者も全員ブサイクだよ!
○○:失礼だろ!皆さんに謝りなさい。
康太:大変!申し訳ありませんでした!
○○:また急に真面目。急に真面目になるのなんなのよ。てか、今のやり取りオードリーじゃねえか!
康太:誰だよ!
○○:お笑い芸人だよ!またオードリーになってる!
来場者:アハハハッ🤣
康太:めっちゃスベったぞ!
○○:ウケてるよ!涙が出てきてる人もいるから。いや・・・もう良いから。それで、逆に、貴方の思う夫婦ってなんなのよ。
康太:あらゆる事を共有し合う関係のことだよ。
○○:うん・・・俺と一緒!おんなじ事言ってるから。
来場者:はははっ😄
康太:いやいや、貴方はその後に、支え合って生きていくって言ってたじゃん。だから僕とは一緒じゃないです。
○○:ほぼ一緒だから。まあでも、価値観は人それぞれだからね。
康太:そのとお~り!
○○:タケモトピアノのCMやん!
来場者:アハハッ😄
○○:電話してちょうだ~い♪みんなまぁ~るくタケモトピアノ~♪そのとお~り!だったよ、今。
康太:タケモトピアノか。あれ?タケモトピアノのCMに出てるのって・・・鈴木一朗だっけ?
○○:いや野球選手。鈴木一朗は野球選手だから。メジャーにも行ったイチローだから。ユンケルのCMに出てるから。
康太:あ、そっか!てことは・・・宮川一朗だ!
○○:うん・・・誰だよ!え、宮川一朗って誰?
康太:?俳優さんだよ?
○○:・・・もしかして、宮川一朗太の事?
康太:あ、そうそう!宮川一朗太だ!その人でしょ?
○○:違います。なんで"太"を付けたの。一朗は合ってるんだから。
康太:あ、分かった!
○○:おっ!誰?
康太:財津一郎だ!
来場者:おぉ~!
○○:正解!
康太:よっしゃ~!
○○:うんうん・・・いや、結婚の話はドコ行って~ん!もうええわ!
二人:どうもありがとうございました!
来場者:パチパチ👏パチパチ👏
司会者:ありがとうございました。面白かったです。
無事に漫才を終え、披露宴もそろそろ、終わりに近くなってきた。
司会者:それでは、新郎新婦の初めての共同作業、ケーキ入刀です。
○○と美月:せーの。スッ🔪
来場者:パチパチ👏パチパチ👏
ケーキ入刀が終わり、披露宴も終わりを迎えた。
○○:ご来場の皆様、本日はお集まりいただきありがとうございました。僕達はこれからも、二人で支え合い、助け合って生きていきます。今後とも、温かい目で見守っていただけると嬉しいです。本日はありがとうございました!
美月:ありがとうございました!
二人:ペコッ👥⤵
来場者:パチパチ👏パチパチ👏
無事に披露宴は終わり、俺達は予約していたホテルの部屋に戻った。因みに、康太君と史緒里さんは・・・
康太:史緒里さん。
史緒里:あ、康太さん。終わっちゃいましたね。
康太:そうですね。あっという間でした。
史緒里:漫才、面白かったですよ。
康太:ありがとうございます。
史緒里:あのネタは、康太さんが?
康太:いえ。○○が考えたネタです。
史緒里:へぇ~、凄いですね。
康太:むぅ~。そうですね。でも、俺だってやれば出来るんですよ。
史緒里:・・・もしかして、嫉妬してます?
康太:えっ?!いやいや、してないです。
史緒里:ふふっ。可愛いですね。康太さん。
康太:むぅ~。可愛いのは史緒里さんの方ですよ!
史緒里:ふぇっ?!/////
康太:あ/////いや!あの・・・違うんです!あ、いや・・・史緒里さんが可愛いのは、違わないですけど・・・な、何言ってんだろうな俺。アハハ😅
史緒里:あ、ありがとう・・・ございます。
康太:い、いえ・・・
二人://///
○○:康太君、史緒里さん!
康太:あ、○○・・・どうした?
○○:そろそろ時間だって。
史緒里:分かりました。すぐ出ます。
○○:うん。頑張ってね、康太君?
康太:な、何言ってんだよ。アハハ😅
○○:ふふっ。・・・康太君には、色々お世話になったから、幸せになって欲しいんだ。
康太:○○・・・😏ありがとな。
○○:うん!
康太:○○。
○○:なに?
康太:お前の事、弟みたいに思ってるから。いつでも頼ってくれて良いからな?
○○:・・・ふふっ。うん!ありがとう!
康太:ああ。
○○:😄
康太:・・・やっぱ、良い奴だよ。彼奴は。
史緒里:ふふっ。
康太:ふぅ~。よし!し、史緒里さん!
史緒里:は、はい!
康太:この後、ご飯行きませんか?その、二人で。
史緒里:はい・・・私も、行きたいです。
康太:じゃあ、行きましょうか/////
史緒里:はい/////
ご飯に行くことになった二人。そんな二人の様子を見ている、二人の人物が居た。
美月:上手く誘えたみたいだね。
○○:そうだね。・・・幸せになってね。康太君。
美月:・・・ふふっ。史緒里も、今度こそ上手くいくと良いなぁ。
○○:大丈夫だよ。康太君が相手なんだから。
美月:ふふっ。うん。
○○:・・・姉ちゃん。
美月:なに?
○○:・・・今以上に、もっともっと!幸せになろうね。
美月:うん!
俺達はこれからも、二人で支え合って生きていく。何があっても、姉ちゃんを守り抜いてみせる。これからも、ずっと二人で。
『恋人は実の姉』END
どうも。作者の'06ライダーです。『恋人は実の姉』ついに、最終回を迎えました。最後まで愛読して下さった皆様、ありがとうございました。物語は、ここで一旦終了です。ですが、まだ特別編を投稿予定です。○○と美月の新婚旅行や、康太と史緒里のその後、という内容になっています。ですので、良かったら、其方の話も呼んでいただけたら嬉しいです。最後までありがとうございました。今後とも、僕の作品を宜しくお願いします。さようなら。
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