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臨床推論 Case58

CMAJ. 2018 Feb 20; 190(7): E195.
PMID:29565020


【症例】
61歳 女性

【主訴】
皮疹

【現病歴】
⚫︎ ハイキングツアー後に下肢に皮疹が出現したため受診された
⚫︎ 外傷歴はなく、皮疹に痛みや痒みはない
  発熱、嘔気など全身症状はない
⚫︎ 内服なし
⚫︎ 数年前のハイキング後に同様の皮疹が出現したが1週間ほどで自然寛解した
⚫︎ 下腿浮腫軽度あり、紫斑あり
  靴下の圧がかかっていた所はスペアされている

⚫︎ 生化学、血算、補体、抗核抗体、クリオは正常
⚫︎ 凝固系は測定せず
⚫︎ 経過観察で6日後には消失していた

What’s your diagnosis ?






【診断】
Exercise induced vasculitis (EIV)

【考察】
⚫︎ EIVは暑い環境下でランニングやハイキングの後に、下肢の小血管症を呈する疾患である
⚫︎ 50歳以上の女性に多い
⚫︎ 皮疹は紫斑または蕁麻疹っぽい皮疹で浮腫を伴い、痒みや痛みを伴うことがある
⚫︎ 靴下で圧迫されていた部位はスペアされるのが特徴である
⚫︎ 病理ではLCVがみられるかもしれない
⚫︎ 炎天下のスポーツでは免疫複合体や補体が活性化して起きるのかもしれない
⚫︎ 数日で自然軽快する NSAIDsで症状は和らぐのかもしれない
⚫︎ 他の自己免疫疾患の除外は必要

⚫︎ 以下文献review(Am J Clin Dermatol. 2016 Dec;17(6):635-642.)
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・病理

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