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21. 甲斐弦著「GHQ検閲官」を読んで。

(1)時間
2024/2/21 20分

(2)目的
GHQの言論統制はどう行われ国民はどうしていたのか。


(3)内容
満州から帰国した東大英文科卒業の著者は実家の熊本に帰り、
皆が生活に困窮している中、自らを何の稼ぎもなく乞食だと
思ったという。

その中で、妻子を養うすべを探し最初はホテルの勤務となった。
その後、占領軍の翻訳の募集が行われ試験を受け合格。
収入を得たわけだが。
GHQによるありとあらゆる郵便物、電話、書物、紙芝居に至るまで、
言論統制されていた。
GHQは、設定する基準を元にそれを摘発し、逮捕していたという。
それをする仕事に従事したという。

著者は「新憲法に触れた手紙など一切無かった」とのべている。
飢えや、生きることに精一杯な日本人ばかりで、
日本人が考えた日本国憲法ではない。
明らかな、アメリカの押しつけの憲法だと記している。

その仕事は短期間で辞めたというわけだが、
何年も経って、次男にその話をした時、
「父ちゃんは売国奴みたいな仕事をしていたんだね」といわれ、
さすがにぐっときたという。

その反面、日本の新憲法にうたわれていることと真逆の
アメリカの姿、行動を見ていた著者は、
アメリカを信じ切っている日本人を醒めた目で
客観視することが出来ていたという。

人の手紙を開封し、検閲し、英訳する仕事をしながら
その読後感を記していた記録を元に文章は更に綴られていた。

(4)学び
GHQによる占領によって日本の言論統制が行われていた。
その後も、日本人によるマスコミ側の言論統制が続いている。


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