社会人の学習について
はじめに
Noteで主に中小企業診断士等、資格試験の学習について投稿し、かつ受験生支援団体にいると感じにくい事なのですが、日本の社会人は仕事以外の「勉強」を行わない事が各種調査で出されており、資格試験やその後の副業の為一定以上の時間を勉強に充てる人達はいわば「希少価値」のようです。
令和3年社会生活基本調査(総務省)
総務省が令和3年に実施した社会生活基本調査ー生活時間及び生活行動に関する結果ーを見ると、「学習・自己啓発・訓練」については全年代通じ平均39.6%の人が行動されており、4割近い方が職場研修や学業以外での学習を行っているように見えます。
しかしこのデータは「PCの操作」「家事・家政」を含んだものとなっており、かつ1日どれだけの時間を「学習」に費やしているかというと、15歳以上の有業者で学業以外の学習に費やしている時間は、1週間でたった7分程度という結果になるようです。
グローバル就業実態・成長意識調査(2022年パーソル総合研究所)
またパーソル総合研究所が行った「グローバル就業実態・成長意識調査(2022年)」によると、社外での学習・自己研鑽について全ての項目で全体平均以下、かつアジアでは最低の数値であり、一方で「特に何も行っていない」という回答が5割を超え世界一位であることなど、自己研鑽意欲の低さが目立っています。
さらに「学習や自己啓発への投資」に関する調査では「現在は自己投資しておらず、今後も投資する予定はない」が4割を超え、世界で1位となっています。
ここから言えるのは資格取得の為、仕事・学校以外でも一定時間以上の学習を継続する人は「少数派」、悪く言えば「変わり者」ともいえるでしょう。
また勉強したり資格取得したから道が開けるという甘いものではなく、アウトプットや具体的なアクションを行う事が求められるわけですが、インプットを継続する事で今後担当できる業務領域をいつでも拡大できる強みがあり、今後の可能性を築いていくという意味では決して無駄な事ではないと考えています。
また資格試験では不運ながら不本意な結果となり、長年続けざるを得ない方もおられると思います。その方々にも決してこのインプットは無駄にはならず、一般的な社会人の中では十分差別化できているということは言い続けたいと思います。(了)
グローバル就業実態・成長意識調査(2022年) - パーソル総合研究所 (persol-group.co.jp)
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