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なにがなんでも阪神ファン                  ~とーちゃんの虎日記~        9.22 おちょけエース

才木浩人は今期のタイガース投手陣を牽引してきた。

その要因は、スライダーをうまく使えるようになったからだと、
とーちゃんは思っている。

才木が一級品のストレートを持っているのは間違いない。

しかし去年までは、ほとんどがそのストレートとフォークの2球種で、打者を打ち取るのに球数を要することが多かった。

そこに精度が高いスライダーが入り長い回を安定して抑えられるようになった。

春先の才木は打てない打線を何度も救った。

一週間で合計5点しか得点をしていないというような時でも、日曜日には才木がマウンドに上がるとどこまでもゼロで投げ続けた。

5月12日の横浜戦、3回に取った1点を必死に守り抜き完封勝利をおさめた。

そしてヒーローインタビューに呼ばれた才木は、チームが深刻な状況にあるにもかかわらず、

「もうちょっと点をとってほしいッスね。」

と、おちょけてみせた。

「おちょける」とは関西から名古屋にかけて広く使われている方言で、「ふざける」という意味である。「おちょくる」は同じ語源の言葉と思われるが、「馬鹿にする」という意味で面白いことをいうニュアンスの「おちょける」とは少し違う。

しかしその才木も夏場に入ってなかなか勝てなくなった。

疲れもあっただろうが、岡田監督が好調才木を敵のエースにぶつけたことも原因のひとつだろう。

だがそれは才木がタイガースの本当のエースになるための試金石だ。

とーちゃんといわず全ての阪神ファンがそういう思いで才木を見守っていた。

そして今日運命の対巨人2連戦。

敵の先発はエース菅野。

2024.9.22  甲子園
巨人 000 000 000  0
阪神 001 000 000  1

才木は7回をゼロに抑えてみせた。

しかしその姿は春先とは違っていた。

最初はスライダーとフォークでうまくかわそうとしていたが、それを軽打され何度もピンチを作った。

ついに殻を破る時が来た。

才木には一級品のストレートがある。

内角高目にストレートが唸りをあげた。

巨人のチャンスはことごとく粉砕された。

「タイガースに本当のエースが誕生した。」

と、とーちゃんは思った。

それでもヒーローインタビューに呼ばれた才木は、相変わらずおちょけていた。

「あれでいい。投げているときの凄みとあの喋りのギャップが、関西人の一番カッコいいと思う姿だ。阪神タイガースのエースにふさわしい。」


そして2戦目の先発は左のエース候補、高橋悠人。

何日か前に書いたことをもう一度言う。

「巨人打線を黙らせろ。」


あ、そういえばとーちゃんのキーホルダーのことなんだけど…

貰った時に才木のキーホルダーが3本もあったんだよね。

なので、剥げ剥げになって文字が消えていた才木のキーホルダーを新品に取り換えたのを今思い出した。

だからか…


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