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コロナ火事に注意を②

そんなこんなで料理にすっかりハマってしまったある日。僕はAmazonであるアイテムをポチってしまった。アルミフライパンだ。先の記事で紹介したYoutube動画のお二人を見ていただければわかるが、というかパスタの基本のようだが、パスタを作るときはアルミフライパンを使うのが良しとされている。もちろんテフロンのフライパンでもおいしく作れるし、家庭レベルだと全く問題はないのだろうけど、何しろパスタがうまくなってモテたいのだ。アルミフライパンを使ってパスタを作っていればカッコいいではないか。実はけっこう悩んだが、2000円強で思ったより高くなかったので購入を決めた。


時系列を整理すると、この時、世の中は大コロナ時代に突入している4月中旬。僕の担当している番組もスタッフ縮小で人が減らされていて、できるだけ在宅でという感じだった。そんなある日曜日のお昼、事件は起きた。


この日も、外出自粛でどこにも行くことができない、いつもと同じ暇な日曜日だった。ただ一ついつもと違う点があった。アルミフライパンが届いたのだ。新しいものが届くとワクワクするよね!よ~し使っちゃお!と思い、台所に立った。まず普通のフライパンに比べるとすごく軽い。使いやすそう。これはうまいパスタが作れるぞ~。そうひとり言を呟きながら、ニンニクと鷹の爪を用意した。最初に作るならパスタの基本、ペペロンチーノだと判断したのだ。


ペペロンチーノを作る手順だが、麺はしょっぱめの塩分のお湯で袋に書いている時間通り茹で、ソースは冷えたフライパンにオリーブオイル、ニンニクをいれ、火にかけ、ニンニクの香りをオリーブオイルにうつし、鷹の爪、茹で汁を入れ乳化させて出来上がり。後は、ソースと麺を絡めれば完成。簡単だ、何も難しくはない。何回か作っているし、アルミフライパンがあればいつもよりおいしく作ることができるはず。

しかし、ペペロンチーノは突然僕に牙をむいた。


オリーブオイルと茹で汁を混ぜるときに、急に真っ赤な火柱が上がった。上にあった換気扇のフィルターが燃え、部屋が煙で満たされた。アルミフライパンは他のものと比べると熱が早く伝わるので、自分が思っていたよりもオイルの温度が高くなっていたのだろうと思う。消防署の実験動画とかで、油に水を入れると爆発する、あの要領だ。

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幸い火もすぐに消えてケガも部屋の損傷もなかったのだが、火災報知器が反応して、消防車と警察が来る一大事となってしまった。日曜の昼から大迷惑だ。消防の方に見てもらって、一応火事で処理されることになった。一人暮らしを始めて2か月で火事を起こすやつなんているのだろうか。情けない。そんなに大したことにはなっていないのだが、一応実況見分も行った。


「これは鷹の爪とニンニクで、ペペロンチーノですか?」「はい、そうです。オイルに茹で汁を入れたら…」


恥ずかしい実況見分である。警察の人も「パスタを作っている際の火事です。え? スパゲッティです」と半笑いでどこかに報告している。消防と警察合わせると8人くらいはいただろうか。こんなに多くの大人を動かすことになって本当に申し訳なかった。

まとめると、自粛期間中に急に料理を始めた人は、火事に気を付けてくださいということ。初心者が油を使う時は細心の注意を払った方がいいです。火事までならなくても、ケガをしたりと料理は危険も伴っている。身をもってそれを体感しました。あと色々迷惑も掛かるし。

でも料理楽しいので、やめられないんですけどね。




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