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いろんなグループに所属していると健康になる?

アロスタティック負荷という聞き慣れない言葉がある。これは生まれてこの方積み重ねてきた身体的・精神的ストレスで、どれほど体質が変わってしまったのかの指標である。

具体的には以下の様々な生理学的指標で図られる。

このアロスタティック負荷を軽減するためには、社会心理的支援が有効との論文があるが、今回取り上げる論文は、ソーシャルネットワークサイズや所属グループ数がアロスタティック負荷や健康にどの程度影響を与えるかについて調べたもの。

複数のグループのメンバーシップ、ソーシャル ネットワークの規模、アロスタティックな負荷と幸福度: 調停分析
Multiple group membership, social network size, allostatic load and well-being: A mediation analysis

この研究では、イギリスに住む1026名の健常者を対象に上記の関係について調査している。結果としては以下の関係性が示されている。

論文Fig,1を参考に筆者作成

つまり多くのグループに所属しているほど、そのソーシャルネットワークサイズが大きく(当たり前のようにも思えるが)、ソーシャルネットワークサイズが大きいほどアロスタティック負荷が小さく、アロスタティック負荷が小さいほど身体的ウェルビーイングも高い(これも当たり前のようにも思えるが)とのこと。

Q: 性格傾向とアロスタティック負荷は関係あるか?

明日読む論文:
The Big Five personality traits and allostatic load in middle to older adulthood: A systematic review and meta-analysis
中高年期におけるビッグ 5 の性格特性とアロスタティック負荷: 系統的レビューとメタ分析




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