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疲労の脳科学:やる気を出しても疲れは取れない?
疲れというのは仕事の大敵です。とりわけ忙しいときに疲れていると能率が下がって生産性がだだ下がりになってしまいます。疲れにはいくつか種類があり、頭を使うことで生じる疲れは認知疲労と呼ばれていますが。脳科学的にはこれはどのようなものなのでしょうか。
今回取り上げる研究は、認知に疲労に関連した脳活動について調べたものです。
精神的疲労は、タスク関連ネットワークの低下と DMN 活動の亢進と相関しますが、報酬回路は損なわれません。
Mental fatigue correlates with depression of task-related network and augmented DMN activity but spares the reward circuit
この実験では被験者にいくつかの設定で頭を使わせる認知課題を行わせ、認知疲労を誘発しています。またいくつかの条件では報酬を提示し、やる気をコントロールし、脳活動がどのように変化するかをfMRIを使用して調べています。
人間の脳にはいくつかの大きなネットワークがあります。まず一つに全頭盗聴ネットワークと呼ばれる頭を使って作業するときに使うものがあります。これは知性の中枢である前頭葉と身体の感覚に関わる頭頂葉をつなぐものになります。
もう一つはデフォルト・モード・ネットワークと呼ばれるもので、前頭葉や頭頂葉、後頭葉の内側面を中心としたネットワークです。このネットワークはぼんやりしているときや自分の体や記憶に気持ちが向かっているときに活動するものです。
さらにもう一つは報酬系と呼ばれるネットワークです。このネットワークは脳の奥深くにある大脳基底核と呼ばれる部位を中心として、脳全体にはっぱをかけて、欲しい物を得るためにやる気を出させるものになります。
この研究で認知疲労が起こって報酬を提示したときの脳活動を調べてみると、報酬系はしっかりと活動していたものの、課題に取り組む実行系の活動が低下し、ぼんやりするときに活動するデフォルト・モード・ネットワークが増加することが示されています。
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Q: この辺をもうちょっと深掘りしたい。
明日読む論文:
精神疲労と報酬処理の神経相関: タスクベースの fMRI 研究
The neural correlates of mental fatigue and reward processing: A task-based fMRI study
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