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サディスティックな傾向は退屈で高まる

サディズムというのは日常的に見られます。イジったり、いじめたりなど様々ですが、これはどのようなことが原因となっているのでしょうか。

今回取り上げる論文は、退屈さとサディズムの関係について論じたものになります。

退屈とサディスティックな攻撃性の関係について。

On the relation of boredom and sadistic aggression.

この論文では退屈さがサディスティックな行動に及ぼす影響を様々な実験で確かめています。内容としては以下となります。

  1. 日常生活で退屈しやすい性格の人は、サディズムの性格傾向が高い

  2. インターネット上のいじめ、軍隊内、子育て中、個人的なファンタジーなど、多くの社会的文脈で退屈がサディズムと関連している

  3. 実験的に退屈を操作すると、ミミズを粉砕したり他人のお金を奪ったりするといったサディスティックな行動が増加する

  4. 行動の選択肢がない場合はサディズムの個人差に関わらず退屈がサディスティックな行動を増加させる

  5. 退屈によるサディスティックな行動の増加は、刺激を求めることと新奇性を求めることによって説明できる

このように退屈さはサディスティックな傾向を誘発するようで、いじめが発生しやすい環境は何かしら退屈さも関わっているのかと思いました。

Q: 他の環境要因はないか?

Sadism, the intuitive system, and antisocial punishment in the public goods game

サディズム、直感システム、公共財ゲームにおける反社会的懲罰

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