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対面交渉はラポールを高める?

お金を巡って交渉するにはタフさが求められますが、交渉をスムーズに運ぶには一体何が大事になるのでしょうか。今回取り上げる論文は対面での交渉がラポールと交渉にどのような影響を与えるかについて調べたものになります。

紛争解決における親密さ: 動機が複雑な紛争において、対面での接触がどのように相互協力を促進するかを説明する
Rapport in conflict resolution: Accounting for how face-to-face contact fosters mutual cooperation in mixed-motive conflicts

この研究では2つの実験が紹介されています。

一つは模擬的なストライキ交渉を対面で行わせたものと非対面(間に壁を挟んでの横合わせ)で行わせたもの、

もう一つはビジネス意思決定ゲーム(囚人のジレンマ)を、最初に電話での雑談を行った後行わせたものと、対面での雑談で行わせたものです。

結果として、対面のほうがストライキも早期に解決したり、ビジネス意思決定ゲームでもラポールが高くなり、相互協力の割合が高くなりました(64% vs 20%)。

他にもいくつかの指標をとって調べているのですが、対面でのコミュニケーションによるラポール(ポジティブな表情や同調行動など)が交渉をスムーズにさせたのではないかと述べられています。


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