サディスティックな傾向を評価するには?
ヒトを虐げることを好む性質は、人間誰であれある程度あるのではないかと思います。しかし、これはどのようにして評価することができるのでしょうか。
今回取り上げる論文は、サディスティックな傾向を簡便に評価するものについて検討したものになります。
この論文では10項目でサディスティックな傾向を評価できるものを紹介し、それが人格特性や生育歴とどのように関連しているかについて調べています。
ちなみにその10項目は以下となり、自分と似ていない(0点)、自分と似ている(1点)のいずれかで評価します(総スコア:0-10点)
人を傷つけるのを見ることを楽しむ
肉体的、性的、感情的に人を傷つけることを楽しむだろう
人を傷つけることは刺激的だろう
私は楽しみのために人を傷つけたことがある
人は人を傷つけることを試すと楽しいと思うだろう
人を傷つけるファンタジーがある
できたからという理由で人を傷つけたことがある
故意に誰かを傷つけることはしない(逆転項目)
人をコントロールするために辱めたことがある
時々、人を傷つけたくなるほど怒りを感じる
平均点は1.0±1.48点で全体的にあまり高くないことが示されています。
他の人格評価との関連としては、以下のことが示されました。
・SSISスコアが高いほど共感性が低い
・SSISスコアが高いほど、対人関係が歪みやすい
・父親から育児ケアが少ないとSSISスコアが高くなりやすい
育児については環境要因なので、生まれつきの遺伝的要因だけではないのだなと思いました。
Q: サディスティックな傾向は修正可能か?
退屈とサディスティックな攻撃性の関係について。
On the relation of boredom and sadistic aggression.
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?