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程々に自由で程々に制約のある社会が最も幸福度が高い

文化と国民の幸福: 社会は自由または制約を強調すべきか?

Culture and National Well-Being: Should Societies Emphasize Freedom or Constraint?

自由業になって3年目。この仕事は忙しい時期もあれば暇な時期もあって収入もアップダウンが激しいが、幸福度は高い。

全部が自由で全部を自分で決められるというのは本当に精神的に楽なものだと思う。

ある心理学者は自発的なモチベーションを高めるためには、自律性が担保されていたほうが良いといってはいるが、

実際のところ、ファシズムの時代を生き抜いたある識者が言っているように「自由からの逃走」という言葉もあって、誰も彼もが無条件に自由を望むわけでもなさそうだ。

そんなわけで、この論文を探し出して読んで見る。

この研究では、ある国の社会的な制約の強さ(すなわち自由の弱さ)が幸福や健康にどんな影響を与えているかについて調べている。

対象となった国家は、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブラジル、エストニア、フランス、ドイツ(前東西平均値)、ギリシャ、香港、ハンガリー、アイスランド、インド、イスラエル、イタリア、日本、マレーシア、メキシコ、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、パキスタン、中国、ポーランド、ポルトガル、シンガポール、韓国、スペイン、トルコ、ウクライナ、英国、米国、ベネズエラの32カ国。

結果を述べると、程々に自由で程々に社会的制約があるような国家が最も幸福度が高いとのこと。薬の効き方なんかでよく見かける逆U字型の効果曲線になっている。

Q: 社会的制約を測るような指標ってあるんだろうか?あるとしたら時代による変化ってあるんだろうか?

明日目を通す論文:
文化的きつさ・ゆるさの経時的変化と変動
Across-Time Change and Variation in Cultural Tightness-Looseness

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