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アコーディオンはどこまで修理可能なの?費用はどれくらい?

今回は、アコーディオンの修理を依頼する際に知っておきたいことについて書いていきたいと思います。

アコーディオンの中身と外観

アコーディオンは基本的に、大切に使用していればとても長持ちする楽器です。日ごろから取扱いや保存に注意し、メンテナンスをしていけば、中~高級アコでしたら50年は使い続けられるでしょう。

それでもどうしても肌などに触れる部分や置く時に地面に当たる部分などは消耗しやすく、色あせや金属の劣化などで年代を感じる見た目になってしまう機種もあります。

自分でできるメンテナンスに関しての記事はこちらをご参照ください。

アコーディオンはどこまで修理可能なの?費用はどれくらい?

これ結論から言うと、アコーディオンの状態によってそれぞれ判断が異なります。また楽器店によって修理可能な範囲も変わってくると思います。

アコーディオンのその精密な機能は、全て箱の中に隠されているため、見た目だけで善し悪しを判断するのは難しいです。

病気になったときにお医者さんに処方箋をもらわないと薬が買えないのと同じように、アコーディオンもそれぞれの症状を見てからでないと修理内容や費用は厳密にはわからないんです。

比較的新しい楽器で、本当に簡単な修理でしたら一万円以内で済む場合もありますし、劣化がひどい場合は新しいアコーディオン一台買えるくらいの金額(20万円以上)がかかってしまう場合もあります。そもそも古いアコーディオンの場合、新品のように元通りになることはほぼ不可能ですので、お金をかけさえすればキレイになって戻ってくるというわけではないことを覚えておいてください。

直してほしい個所は具体的にリストアップしておくとよいです。ピッチの狂いを直してほしいのか、ボタンなどが壊れているのか、音が出ない箇所があるのか、など。自分の機種名(ブランド名、わかるのならば型番、鍵盤数、ボタン数、ベース数)を伝え、いつどこで購入したものか、それだけでも伝えると専門店の方は対象のアコーディオンの状態がイメージしやすいです。

まずは修理見積もりの依頼を

おおよその目安はあると思いますが、現物を見ない段階では修理費用や納期は判断できません。値段や工数は機種とその状態によって大きく変わってくるので、依頼したい楽器屋さんにまず電話かメールで状況を相談してみてください。内容に了承を得られたら、お店に楽器を送るか持ち込むかをして、正確なお見積もりをしてもらうのが良いと思います。(価格に納得できなければその時点で修理キャンセルも可能です。配送料は負担することになると思います。)

※事前の問い合わせなしに楽器を店に送りつけたり、オークションで試奏なしに安く手に入れた楽器を修理屋さんへ丸投げするのはやめましょうね。

オークションは要注意

オークションも、アコーディオンの知識がないであろう出品者の場合は購入をやめておくのが賢明です。写真ではわからない情報がいっぱい詰まってますから…特に中身。そもそも中身を開けて点検できるような人は日本ではとても少ないです。

安く手に入った古い楽器を修理して使おうと考える方も多いかと思いますが、すべての楽器屋さんが直してくれるとは限りません。そのあたりのリスクも考えた上で、オークションやフリマサイトをご利用くださいね。

お店に持っていく(発送する)前に準備しておくこと

楽器店に楽器を発送する場合は、簡単に機体の掃除をしておくと良いです。取り外せるような装着品やアクセサリーが付いている場合はなるべく外しておき、乾いた布で表面の汚れや手垢汚れなどを落としておきましょう。

発送時の注意はこちら

保存状態が決めてとなる

年代もののアコーディオンで多いのが・・・大量のほこり・・・

そして、「虫」!!!

本当に中から出てくるんですよー!このレベルだともう修理とか調律以前に、掃除から始めなければなりません。

ちなみにどの楽器屋さんでも、掃除のみを請け負ってくれるほど余裕のあるお店はないと思いますので(調律や調整のついでにサービスでやってくださることはあるかも知れませんが)、そういう楽器が実家の倉庫から出てきても、そのまま楽器屋さんに丸投げするのはご遠慮くださいね・・・

混雑しやすい時期

年末年始、ゴールデンウィークなどの長期休暇期間や、発表会シーズン前後は修理が込み合うことが多いです。修理技師さんの数は限られておりますから、受付順に一台ずつ対応することになると思います。大規模な修理や調律を依頼する際は少し日数に余裕をもって修理に出される方が良いかと思います。

急な故障、簡単な修理依頼の場合でも対応して下さると思いますが、修理技師さんが常駐していないお店も多いので、やはり事前に問い合わせてから依頼する方がスムーズかなと思います。


以上、アコーディオンの修理を依頼する際に知っておきたいことについてまとめてみました。参考になりましたら嬉しいです。

では、また!

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