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絶望の淵と暗い光

仕事がしたい。

求人雑誌をめくりながら。

インターネットの求人サイトを見ながら。

今日も息を吐くようにつぶやく。

私もお金を稼ぎたい。

こんなワープアな生活もうしたくない。

でも、こんな私にできる仕事は多分ない。



*

私はまともに働いたことがない。

マスコミ業界に憧れて、大学生活を送るが、就職活動は見事に撃沈。

就職先が決まらぬまま、大学を卒業。

半年間アルバイトを経験後、就職。

1年半勤めるが、色々あって退職。

職業訓練校で学んで、その業界に内定するが、契約切りで3ヶ月で退職。

その後は派遣でホテル業界へ。

2年ほど勤め、正社員になりたい!と実家に戻り、就職活動。

知人の紹介で派遣をし、今の夫が転勤になりそれについていく。

以後無職。



ひっどい経歴。

私は最初の職場で上司に言われたことを忘れない。

「いい?高学歴だって、仕事を辞めたら落ちぶれるのよ。高学歴大学を出て、一流企業に勤めたけど、寿退職して家庭に入ったらパートでスーパーで魚をさばく人になるのよ。これ知人の話だから。そんな人にはなりたくないでしょ?だから手に職つけて、仕事は続けなさい!!!」

と言われた。


正直言って理解できなかった。

確かに高学歴大学出身で一流企業に勤めて、寿退社したのはもったいないかもしれない。その知人が愚痴で言ったのを直接聞いたから私に伝えたのかもしれない。

でもさ。そのスーパーでのパートの仕事、その人は誇りを持ってやってるかもしれないよ?

それを、外部の人間が勝手にマウント取って、その知人が上司より下で、ちゃんと手に職つけて家族が居ても仕事で結果を出してる上司偉いって意味で、私に伝えたんだよね?

それに私、高学歴でも一流企業にも勤めてないし。

って、白けながら聞いていた。

そんなことは口が裂けても言えなかったけど。


私は見事に転落人生をしている。

最初の職場を辞めなければ、今頃手に職が付いていたはずだった。

上司が毛嫌いしていた、パートで魚をさばく人になっている。

いや、無職だから、パート以下だ。


仕事を辞める際に上司は私に言った。

「ここの職場を辞めるんだから、私に務まる会社なんて存在しない。」


実際は、私を必要としてくれる職場はあった。

私がいなかったら、仕事が回らない。とどの現場でも言ってもらえた。

でも、どんなに一生懸命働いても、派遣の私を正社員にしてくれる会社はなかった。

派遣だから、正社員の仕事はできない。

スキルもない。

何にもできない。

それなのに年だけ取ってしまった。

あらゆる所に応募したけど、全滅。

私を正社員で雇ってくれる会社はなかった。


今の私を見たら上司は、それ見たことかと鼻で笑うのだろうか?

そんな気もする。


もう仕事を探すのに疲れてしまった。

それでも求人を見てしまう。

見るもの全てが、私にはできないと絶望を告げているようだ。

一回休もう、そう思ったらもう二度と仕事ができる気がしない。

あれ?最後に働いたのいつだっけ?

早く仕事がしたい。



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