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美しく考える

数年前、コンセプト出しの仕事をしていた時、クライアントさんが急にオフィスにいらして「ある人の言葉なんだけど、“美しく考える”っていいと思わない?」と。

当然のことながら、きれいな考え方ではない。むしろそれだと、美しくはない。美しいとは、どういうことか。

宮部みゆきの『英雄の書』という本がある。好きな本のひとつ。英雄がうまれることで、同時に悪役が生まれるんだ、と、しみじみ感じたのを覚えている。ま、プロレスとかも、そう、ヒーローとヒールは対だ。

数字には、1〜9まで、それぞれに意味がある。諸説あるが、昔々から伝えられてきたものを、数学者でもあり哲学者でもあったピタゴラスが体系化したと言われている。この数字にも、ニュートラルな状態(+とー)の意味と、過剰な意味(++)とネガティブ(ーー)な意味があって、影響がどう出るか、または、どう使いこなすか、は環境と使い手次第。

話があちこち飛んでいるようだけど、もうひとつ。昔、2年ほどしっかり学んだマクロビオティックも、陰陽理論がベース。玄米、野菜と味噌汁しか食べないわけではない。心身の陰陽のバランスを、食べものや食べ方で中庸にしていくもので、暑い暑い夏の日に、スイカ味のガリガリ君のアイスを食べちゃうのだって、たまにはアリなのだ。野菜の陰陽を簡単に判断するに、畑の土をニュートラルとする方法がある。土から上へ上へのびていくものは陰性(マイナス)。サトウキビなんてわかりやすい。そして土の下へ下へ伸びていくものは陽性(プラス)。根菜類が代表的。そして、土の上にちょこんと乗っているようなものは中庸。たまねぎ、かぼちゃ。たくさん食べても、バランスを崩すようなことにはならない。

土という漢字が、+とーで出来ているのも、興味深い。つまり、“美しい”ということは、中庸、バランスがいい、ということ、かな。

美しい考え方は、美しい行動を生み、美しい関係性をつくる。

持って生まれてきた数字の意味を、バランスよく使うことで、美しく生きることができたらいいな、と思う。

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