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1984 女装が犯罪だった時代を僕らは知らない

女装っ子アベンジャーズ11日目です。

さて、この手のニュースは定期案件ですが、今回一風変わっているのは、心は女性だから犯罪行為でなくトラブルだとNHKが擁護しているところです。

自認の性と周囲の受け止め トイレ利用の難しさ

女装をすると、男性のときには経験したことのない権利が享受できます。
知らない人に奢ってもらったり
容姿を褒めてもらったり
女性から声かけてもらったり(逆ナン?!)
しかし、権利が2倍になるわけじゃないです(1.8倍くらいかなぁ)。
その際たるのが女性トイレだと思います。
使っていいかと錯覚に陥ることもアルアルですが、これは自由に使えると思わないほうが、いいです。いや、ダメです。今のところは。でも10年後にどうなっているかは、正直わかりません。

女装でクビ

国会図書館で女装を調べまくったときに、80年代だったかな?女装が会社にバレてクビになったケースが詳しくレポート(週刊誌のゴシップではなく社会学かなんかの論文的なもの)されてました。女装してスナックでバイトしてたらしいので、副業規定で、かもしれませんが、当時は「我社に女装してる変態がいるなんて、対外的に大恥だ。処分せよ」って感じのようです。
その会社は社名も明記されてるんですが、いま仕事で関係があり、出入りすることあるんですが、普通にトランスジェンダーの人がトランスジェンダーとして明らかな姿で職場にいるんです。時代は変わったなぁと。
いつからだろう?女装自体が「犯罪」でなくなったのは?

職質されたった


私も、4年間の室内女装という雌伏を経て2015年に初めて女装して自転車で外出するようになったときは、「お巡りさん!ここに変態犯罪者がいますよ!」ってビクビクしていました。ある日、パトカーがすっと現れてきて、「ヤバい」と思い、ペダルを思い切り漕ぎました。その瞬間、ランプが光ってウーッとサイレンが鳴り「そこの自転車止まってください」と。
終わった、刑務所行きだと目の前が真っ暗になりました(夜だったんだけど)
パトカーから男性のお巡りさんが2人降りてきて、私のストッキングの脚、膝上の黒いハーフコート(中はBODYLINEのセーラー服、ヤバい)を下から上に見ると、
「お仕事ですか?」と割と丁寧な口調。
「いえ、趣味です」と答えると
「そうですか。自転車の登録調べるので名前を教えてください」
「○山△男(ちゃんと本名答えた)です」
お巡りさんは無線で「何番、照会願います、○山△男〜」みたいなことを連絡して、私は最低でも免許証見せろ、近所なので家宅捜索くらいは覚悟して、ガクブルしてたのですが、
「確認できました。ありがとうございます。お気をつけて」とお巡りさんはニッコリしてパトカーに戻ろうとします。
一気に調子に乗った私は「なんで止めたんですか?」(女装だから?)と聞くと、「パトカー見て逃げようとしたじゃないですか」とお返事。
それだけかぁ!
女装してたからじゃないんだ!

その後、何回も自転車や徒歩で、パトカーや職質に立ってるお巡りさんと会いましたが、堂々としていたら、一度も職質を受けたことがありませんでした。

そうなのです。女装すること自体は犯罪でも、見ただけで通報されるようなことは無いのです。

(愛知県警はね、警視庁は外出回数が少ないのでまだよくわかりません)

これって今のコロナに似てませんか? 外出の自粛のときは、偉い人たちがめちゃくちゃ厳しく断罪して犯罪であるかのようにするけど、「外出していいよ!」とは誰も言ってくれない。
確実に、女装は会社をクビになるくらいの行為だったことがあるのに、「どんどん女装しちゃってください」と積極的勧奨を言われることはない。

冒頭の女子トイレ利用行為は、今の時点では、正直、私も否定的です。でも、ワクチンパスポートみたいな感じで、女装パスポートがスマホアプリで出来て、スマホをピッとかざすと女性トイレのドアががーっと開く、みたいな未来もあるかもしれません。
その時は、「女性に対して性的な行為(覗きだとかしない)」には関心がないとの保障が必要なので、国家認定女装安全免許証を得ることが必要になります。女装のための実技(メイクやら)や座学(女装して事故ったときの再現映像を見させられておじいさん元警察官に説教みたいな講話を聞かされる)を、運転免許センターみたいなところで3年に一度受けないといけません。
優良な女装は、ゴールド免許を与えられ、5年間ノーメイクでも免許の更新が可能です、とか。

私たち女装の未来はユートピアでしょうか?それともディストピアでしょうか?(と無理やりタイトルに結びつけて終わります)

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