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始めよ。コンビニワインペアリング!

そもそもこのnoteを始めるべし、と思ったきっかけが、会社の3日間缶詰研修(オンラインで)だった。見知らぬ互いの生い立ちからシェアするという濃密なセッションを3日間繰り返したことでグループに曰く言い難い絆が芽生え、後日打ち上げをしよう!(オンラインで)、ということに相なったのだった。

生い立ちも話すわけなので、ワインエキスパート取得のエピソードも話題に上っている。(オンラインで。しつこい。)そこで、折角ならみんなで同じワインを飲みながら打ち上げをしようか、という運びになったため、それならうってつけの!とばかりに、日頃楽しみに拝読している、田邉公一先生のコンビニワインペアリングのツイートをまとめまくり、どんな仕事の作業より素早くグループに配布したのであった。
これならみんな身近で同じワインが調達できる上に、同じコンビニでペアリング食材も入手でき、最高である。


で、調達。

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…買いすぎだろうが!
一体何人で飲むつもり?!
もちろん一人さ!!!

心の内で虚しくツッコミながらも、ワインの品揃えが店舗ごとに異なるため、Googleマップを宝の地図とし、空気の抜けかけた自転車だけを頼りにコンビニ激戦区の荒波をかき分けかき分け、島々のお宝を掘り返して我が物としてきたのであった。
はっきり言って、うちから2キロ圏内のエリアに関する各コンビニ系列の地理戦略とか、レポートが書けてしまいそうである。
ポケモンも捗った。

お宝をテーブルに並べてしばし自己満足に浸ったのち、明日の打ち上げ本番中には多くとも2種程度のペアリングしか試せないよね、と思い至り、フライングで前日の今日、先にどれか実践してみようと決断した。

選択したのはこれ。
【セブンイレブン】「kapuka ソーヴィニヨン・ブラン2020」+サラダフィッシュほぐしサーモンバジル味のペアリング。
なぜこれに決めたかというと、これだけが店の冷蔵庫で冷えていたため、飲み頃だったのであった。

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抜栓してツヴィーゼルのグラスに注ぎ、鼻先に持ってくる…
その動作だけで、ザ・華やか!パッションフルーツ!な香りが立ち上り瞠目する。

明るい南国のフルーツの香りがぱあっと広がり、華のある16・7歳くらいの少女が、登場しただけで明るい光を周りに放つ様のよう。

ピピドシャが若さゆえの小生意気で、かわいいコケティッシュさ。
皮ごと絞ったグレープフルーツジュースや、カクテルに刺したライムなどが爽やかな芳香を放ち、草原の青さも生き生きとしている。

が、飲んでみてのドライさと芯の強さに驚き。
華やかな芸能人のストイックな裏の顔のよう。
極めてドライだからほぐしサーモンの甘みと合う。
ほのかな苦味が魚の癖と旨味を包み込む。
バジルの風味、きゅうりの青くささ、もちろんソーヴィニヨン・ブランの品種によく合う!

他の食材に合わせるなら、生のタマネギとツナとみじんにしたオリーブを和えて、軽くトーストしたバゲットに塗ったオープンサンドとかいいかもなあ。
グラスの残り香に青トマトのようなニュアンスもあったので、トマトを添えるといいかも。でもフルーツトマトではなく、青っぽさの残るトマトね。
タイ料理なども合いそうで、エビとアボカドの生春巻スイートチリソースなんてどうだろう。
レモングラスの入った酸っぱい春雨サラダも香りの相性がよさそう。

などと、ワインのパフォーマンスを最大化して、原材料以上の美味しい食卓を実現するためには、食いしん坊の想像は尽きることがないのだった。
これが私にとってのワインの楽しさ。

なにより、コンビニワインを舐めていたね。私は。
このクオリティ、この価格、素晴らしすぎる。
コンビニエンスストアの企業努力に惜しみない賞賛を送りたい。

残りの大量のワインは全て、冷蔵庫に無理やり突っ込んでありをりはべりいまそかり。

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