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#平家
平家の落人がやってきた 〈後篇〉
8/24
この日はパラリンピックの開会式。
テレビに映る聖火台をキャットタワーの上からひたすらじっと見つめる愛猫に呼応するかのように、ベランダでは、もう体調5cmぐらいになるだろうか、だいぶ成長された大きなお方がレモンの葉の陰でじっとしておられる。
私が見に行く時たまたまなのだろうか?
前日まで旺盛な食欲を見せていたものが、まるで座禅を組む修行僧のように、いつでも静かに佇んでいる。
この頃に
平家の落人がやってきた〈中篇〉
8/21
夜が明けた。
目覚めるとすぐ、もったいなくもお預かり申し上げた落人ブラザーズの様子が気になり、真っ先にベランダへのガラス戸を開ける。
様子を伺うと、朝の清々しい空気の中、レモンの木のグリーンの上で兄弟共に元気に葉を食べている姿が目に入った。
昨日拾い上げた際には小さいお方は動く素振りがなかったため心配だったが、杞憂であったらしい。小さな体で一心不乱に葉を食んでいる。
大きいお方は言
忙しい広告代理店営業が突然、源氏と平家にハマった理由②
恋愛シミュレーションゲーム「トキメキ幻想 恋する源平」の最初の設定は現代、主人公は京都で歴史を学ぶ大学生である。と、ひょんなはずみで何故か源平時代にタイムスリップしてしまうところからこの壮大な物語は始まる。
時は源平末期、平清盛亡き後、平家に翳りが見え始め、源平の争いが激しくなってきた頃が舞台である。主人公は歴史を学んでいたので時局がどうなるかも分かっており、かつ見たこともない未来の知識や技術も
忙しい広告代理店営業が突然、源氏と平家にハマった理由①
そもそもの話、私は歴史という教科が苦手である。
世界史はかろうじて受験でも通ってきた道ではあるが、暗記手法は得意な反面、歴史の推移を動的に捉えるのが甚だ苦手である。
世界史の小論文が苦手の最たる例だ。あまりに苦手だったゆえ、あらゆる年号を全て語呂合わせで覚えまくり、小論文で出題される「◯世紀××国の対外政策について述べよ」等の問題に関しては、当該の世紀の年号を覚えている限りひたすら書き出し、試験