ハワイでの火災はスマートシティ計画とは関係ありません。

【YouTubeに登場した動画のスクリーンショット】

FALSEの文字は判定結果としてLogically Facts側が付与

【主張の背景情報補足】

  • YouTube、TikTok、X(旧Twitter)のソーシャルメディアユーザーが、ハワイ州マウイ島で発生した火災と関連づけ、米国政府が新しいスマートシティを導入するために火災を画策したと主張。

  • 一部のユーザーは、中小企業はスマートシティに反対するだろうから、火災は中小企業とその経済的反対勢力を破壊するために起こされたとも述べている。

  • ユーザー達は、これらの主張を、様々な国におけるより広範な15分間のスマートシティ計画や、世界経済フォーラム(WEF)と直接結びつけています。

  • WEFはグリーン・アジェンダを通じて、社会の生産を低下させ、権威主義的な社会主義政府を導入し、人間の生活のあらゆる側面をコントロールしようとしていると主張。

  • 一部のユーザーは、これらの都市を「奴隷化都市」と呼んでいる。

【真実は以下の通り】

  • 今回の火災が、米国政府やWEFがスマートシティ開発を推進したり、中小企業を破壊するために画策したものだという証拠は一切ありません。

  • BBCの報道によりますと、ハリケーンの風と乾燥した天候が火災を拡大させ、ハワイ全土の干ばつが植生を乾燥させ燃えやすくする状況を作り出したということです。

  • NBCニュースによりますと、連邦アルコール・タバコ・火器・爆発物局のチームが8月17日にマウイ島に派遣され、火災の正確な原因を調査したそうです。

  • 送電線が火災を引き起こしたと推測されていますが、正式にはまだ確認されていませんし、故意であったという証拠もありません。

  • また、火災がスマートシティの開発計画や中小企業の破壊計画と関連しているという証拠もありません。

  • 陰謀論者の中には、1月にマウイ島で開催されたハワイ国際システム科学会議(HICSS)に注目し、この会議でスマートシティについて議論されたため、今回の火災が計画された証拠だと主張する者も現れました。

  • 会議のウェブページによりますと、HICSSは最も長い歴史を持つ科学会議の一つで、情報科学、コンピュータ科学、システム科学に関するアイデアを議論するために40カ国以上から学者が集まっています。

  • 2023年のイベントには678の論文が採択され、その中にはスマートシティを論じたものも含まれていましたが、この会議は特にスマートシティの実装に関するものではありませんでした。

  • マウイ島で開催されたのは事実ですが、これは50年以上前から続いていることであり、今年の開催が山火事と関係しているという証拠はありません。

  • スマートシティは陰謀論者の絶え間ない標的であり、しばしばWEFに関する陰謀と隣り合わせになることが多いです。どちらも、より広範なグレート・リセット陰謀論、つまりWEFと世界のエリート達が世界的権威主義社会主義政府を実現し、経済崩壊を強要しようとしているという陰謀論と結びついています。

  • 陰謀論者は、スマートシティは社会主義的支配を強め、人々を奴隷化するこの計画の一部だと主張しています。

  • Logically Factsは以前、様々なグレート・リセット陰謀論の主張をファクトチェックし、根拠のないものであることを明らかにしています。

【評定】

  • 山火事が意図的に引き起こされたという証拠も、スマートシティと関係があるという証拠も何一つありません。

  • これらの陰謀説は、既知のグレートリセット陰謀説に関連しています。

我々はこの主張を虚偽であると評定しました。



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