暑い日に健康な犬に氷を与えたからってオーバーヒートしたりはしませんよ。

【主張】

  • 暑い日に氷を与えると、犬はオーバーヒートしてしまう。

【評定】

  • 健康な犬には全く問題ありません。

  • 但し、熱射病にかかった犬には氷を与えてはいけません。

【レビュー】

英国では記録的に高い気温のため、暑い時期に犬に氷を与えて冷やすのは危険だと主張するソーシャルメディアへの投稿が急増しています。

Facebookでは、最近、犬の死を経験した獣医からと称する同一の文章が投稿され、数千回にわたってシェアされています。

投稿には、「暑い中、犬を冷やすために氷の塊などの凍ったものを渡さないでください!氷塊は犬を冷やしません」と書かれています。

投稿では、「犬の前視床下部は、氷のように冷たいものが吸収されたと認識し、体を温めようとするトリガーとなる」ため、犬に氷を与えると発熱すると主張しています。視床下部とは、体温調節などを司る脳の一部です。

この主張は事実ではありません。ケンネル・クラブによりますと: 「何年もの間、ソーシャルメディア上では、犬に氷を渡すと体が実際に温まってしまい、熱中症のリスクが高まる」という噂が流れています。

「これは真実ではなく、獣医師によって否定されています。氷や冷たい水、凍らせたおやつを与えることは、暑い日に犬が涼しく過ごすための有効な方法なのです。」

動物保護センターBattersea(以前はBattersea Dogs & Cats Homeとして知られていた)は、そのサイトで犬用のアイスロリーのレシピを紹介し、こう言っています:「あなたの犬が絶対に気に入るだろうだけでなく、暑い日に彼らを涼しく保つのに役立つ素晴らしい方法です。」

動物愛護団体Blue Crossは、「あなたの犬が健康で、暑い日に暖かく感じているだけなら、アイスキューブを与えてもよいでしょう。」

「例えば、小型犬に大きな氷を与えると窒息の危険があるため、適切なサイズである必要があります。」

RSPCAは、夏にペットをケアするためのヒントとして、凍らせたお菓子を作ったり、犬の水飲み器に角氷を入れたりすることを挙げています。

このような投稿は何年も前から行なわれており、以前にもFull Factや他のファクトチェック・サイトで取り上げられたことがあります。このような投稿は、通常、暑い季節になると再び現れます

Blue Crossその他団体は、過度のパンティング(=舌を出してハァハァすることです)やよだれ、嘔吐、倒れる等の熱射病の兆候がある犬には氷を与えてはいけないと警告しています。熱射病は生命を脅かす可能性があるため、徐々に体を冷やし、すぐに獣医の診断を受ける必要があります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?