アルツハイマーとアルミニウムの関連性を裏付ける証拠はありません。
【主張】
アルツハイマー患者からいつも発見されるものを知っていますか?脳内の過剰なアルミニウムです。
アルミニウムを体内に蓄積させるものは何か知っていますか?フッ素です。
【お時間の無い方への簡易まとめ】
アルツハイマー患者の脳内でアルミニウムが増加している、或いはアルミニウムがこの病気の原因であるという主張は、立証されていません。
フッ素は、飲料水や歯磨き剤といった、人々がフッ素を摂取する主な方法においては安全であると考えられています。
【レビュー】
#デマ吐き さんが厄介者ということにしたくてしょうがないフッ素は、アルツハイマーに関与しているというソーシャルメディア上の主張の中心的存在です。
Facebookに投稿された7月26日の記事で、「アルツハイマー病患者からいつも発見されるものが何か知っていますか? 脳内の過剰なアルミニウムです。アルミニウムを体内に蓄積させるものは何か知っていますか?フッ素です。」というのがありました。
この投稿は、フェイスブックのニュースフィードにおける偽ニュースや誤報に対抗する取り組みの一環として、フラグが立てられました。(Facebookとのパートナーシップについてはこちらをご覧下さい。)
しかしながら、アルツハイマー団体によりますと、アルツハイマー患者の脳内でアルミニウムが増加しているという主張、或いはアルミニウムがアルツハイマーの原因であるという主張には根拠がないとのことです。また、飲料水や歯磨き粉に添加されているフッ素は安全で有益です。
英国の非営利団体であるアルツハイマー協会によりますと、1965年に「極めて大量のアルミニウムを注射されたウサギの脳に有毒なタウ絡みが発生したことを研究者が発見した」ことから、アルツハイマー病とアルミニウムが関連しているかもしれないという考えが初めて明らかになったそうです。 ( タウ絡みとは、微細な脳内タンパク質の断片が大量に蓄積したもので、思考や記憶の能力を低下させます)
しかしながら、この結果は、ウサギが食物やアルミニウム調理器具などの日常的な摂取物を通じて「体内に入るレベルを遥かに超える」アルミニウムに極めて多く暴露された場合にのみ発生するものでした。
その後も研究は続いていますが、「アルツハイマー患者の脳内でアルミニウムが増加しているという確かな証拠は存在しない」と、同学会は報告しています。
「(体内の)曝露量やアルミニウムとアルツハイマーの発症との間に説得力のある関係は確立されていません。」
米国の他のアルツハイマー団体であるアルツハイマー協会やブライトフォーカス財団も同じ意見で、前者は「アルミニウムがアルツハイマーを引き起こす役割は、研究によって一切確認されていない」と指摘しています。
一方、フッ素は、飲料水と歯磨き粉の両方において安全であると考えられており、これらは人々がフッ素を摂取する主な方法です。
【評定】
Facebookの投稿に「アルツハイマー患者にいつも何が見つかるか知っていますか?脳内の過剰なアルミニウムです。アルミニウムを体にため込ませるものは何か知っていますか?フッ素です。」というのがありました。
しかし、アルツハイマー患者の脳内でアルミニウムが増加しているという主張、もしくはアルミニウムがこの病気の原因であるという主張は、根拠のあるものではありません。
また、 フッ素は、飲料水と歯磨き粉の両方において安全であると考えられており、これらは人々がフッ素を消費する主な方法である。
私たちはこの主張を「誤り」と評価します。
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