【あたおか】スペイン風邪の原因は集団予防接種ではありませんでした。
集団予防接種が1918年のスペイン風邪大流行を引き起したのでしょうか? いいえ、そうではありません: 医療研究や専門家から見た知見では、世界中で少なくとも5000万人が死亡したパンデミックは、インフルエンザA(H1N1)ウイルスが原因でした。 SNSの投稿には、1918年のパンデミックに関する医学的研究結果と矛盾しているこの主張を裏付ける証拠は何も示されていませんでした。
この主張は、2023年10月16日にInstagramに投稿されていたものです(アーカイブはこちら)。投稿には短い動画が添えられていました。その動画のテキストには、無名の医学研究者による本とされるものがオーバーレイ表示され、以下のように主張されていました:
執筆時の投稿は以下のようなものでした:
米国CDC、WHO、メイヨークリニック、その他の機関は、パンデミックがH1N1ウイルスによって引き起こされたとの見解で一致しています。
"The Great Influenza: The Story of the Deadliest Pandemic in History "の著者であるJohn Barry氏は、この投稿の主張を「全くのナンセンス」と評しています。2023年10月20日付のLead Stories宛のEメールで、彼は「いくつかの都市では、勿論バクテリアに対するワクチンが開発されましたが、それは効かず、パンデミックが既に始まって数週間後に人口の極一部に投与され、数百万人が死亡しました」と述べています。
米国CDCによりますと、19世紀に開発されたワクチンは天然痘、狂犬病、腸チフス、コレラ、ペストの5種類だけでした。しかしながら、それらは1900年までには普及しておらず、インフルエンザ・ワクチンの登場はずっと後のことでした。WHOによりますと、最初の不活化インフルエンザ・ワクチンは、ミシガン大学のThomas Francis氏とJonas Salk氏によって開発されました。このワクチンは米軍メンバーでテストされ、スペイン風邪の大流行から約27年後の1945年に広く使用されることが承認されました。
Lead Storiesは、スペイン風邪に関するいくつかの主張を論破してきました。1918年の大流行が電波によって引き起こされたとするこの記事を含む、それらの記事の数々はこちらをご覧下さい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?