推しを"香"視化した話
みなさま”推し香水”について、ご存じでしょうか?
名前の通り推しをイメージした香水、なのですが、
”香り”という無数に存在するものから推しのイメージを創作する、という点では推し活コンテンツのなかでもかなり”自分のイメージする推し”が具現化されやすい(要は癖が出やすい)ものの1つだと思っています。
今回はそんな危険なコンテンツ”推し香水”にどっぷり浸かったお話です。
推し香水とは
さて、推し香水はざっくり分けると2種類に分かれるかな、と思います。
1.推しをイメージして自分で香りを組み合わせる「セルフ調合タイプ」
2.推しのイメージを伝えて調香師が香りをレコメンドしてくれる「おまかせタイプ」
1のパターンはもう1人の推しでやったことがあったので、今回は2をやってみたい!と思い、お友達を誘いました。
そして今回やってみたかったことがありまして。題して
検証:
推しへの解釈が似てる同ペン(同担)のヲタクと推しの概念香水を作ったら、レコメンドされるのは似た香りなのか?!
です。
同じだったら「すげぇ...」と互いにドン引きできるし、違いが出たら「大事にしてるポイントが違うって面白い!!!」となれる。推し香水を作るうえでこんな楽しいことはありません。
と、いうわけで今回は、時たま同じタイミングで同じことを呟いてしまう、で私の中でおなじみのぐり子(@guriko_zb1)ちゃんを誘い、仲良く行ってまいりました。
今回訪れたお店
今回推しを探しに行ったお店は、KAORI BAR FINCAさん。
約65種類に及ぶFINCAオリジナルの香種を使い、「PILE-UP=重ね付け」という独自の手法で、さまざまなイメージの香りを提案してくれます。
ちなみに、このnoteで重要なところですが、FINCAさんでは実在する人物・キャラクターなどを想定した香りについては、名前を伝えたり、画像を見ながら依頼をすることは受けていないそう。二次創作になっちゃうからね。
そのため、購入した香水やお店についてSNS・WEBで掲載する際は、トレカなどの肖像はもちろん、公式の画像を添付したり、文章としての記載もしないでください、とのことです。(匂わせる感じでお願いします!と陽気に言われた。匂わせに肯定的なのちょっとおもしろい)
なので、このnoteでは推しの名前は一切出しません!
ウチらの推し、匂いにできなくない?問題
さて、これを見てくださっている方の中には、私たちの推しのことを知ってる人もたくさんいると思うのですが、私たちの推しは非常に多くの属性を持っています。
香りで例えるなら、「この店の香水、ここからここまで、ぜーんぶ頂戴!」です。
ぶっちゃけ、「あざといモードの推し」とか限定しない限りは自分で調合なんてとてもできそうにありません。
はたして香りを嗅いだ時に「うわ、これ、推しだ...」という、皆さんも経験されたあの感動を味わえるのか。
と、いうわけで俺たちそれぞれの推しをそれぞれの言葉で言語化する宿題が課せられました。
迎えた当日、推しと向き合う時間
当日はまずカフェに集合。
FINCAさんでは、事前にヒアリングシートをダウンロードすることができるので、カフェで書いてから行こうとなりました。
両者iPadやノートを持参し、約1.5時間ほぼ無言でお互いの「彼」に向き合いシートを記入。カフェ勉してる学生?
やってみて改めて思いましたが推しを1枚のプロフィールにするって難しい。本人は自分のプロフィールを書く時に悩まないのだろうか...?
そうして完成したシートは見せ合わず、のちに見せ合いっこしました。
銀鮭の書いた推しプロフィール
推しのことを全て知ってもらう勢いで書き込みました。
ここには書いてないけど、年齢とか職業とか、()内に書いてることに沿って書いていった感じです。
ぐり子の書いた推しプロフィール
まっさらな紙に同じ人のことを書いて、違いが出るの、この時点で楽しい。
後で2人でシートや下書きを見せ合いながら話しましたが、私たちは「かわいいもかっこいいももちろん大好き、でもその根底にある芯が好きなんだよ!!!!!」で一致しました。大枠の思想は同じ、と言うことを再認識した次第です。
書いてるアウトプットは割と形式が違うので、どんな形になるか、楽しみです。
いざ出陣
さて、前置きが長くなりましたが出陣です。
シートを渡し、お姉さんとプロフィールを見て話しながら、好きなポイントを炙り出していきます。
自分にとっての推しを香りにする、まさにタイトルにある「可視化」ならぬ「香視化」の行程です。
まず大前提、今回は店員さんも私も推しの名前を呼べないので、接客中終始【彼】と呼ばれます。
「お姉さんの彼は~」「彼は23歳、アイドルでもあり大学生なんですね!」
すみません、”この子”とかでお願いしてもいっすか…。と狼狽えそうになるのを抑えて、内心にやつきながら彼について説明する時間が始まりました。
ここからは私の香水レポになります。
私は結構シートにみっちり記入したので、お姉さんとの会話に補足していく、というような形で進んでいきました。(あんなに書いたのに、まだ補足することあるんだ。)
といったようなことを補足しました。
お姉さんは「彼」を知らないので、言葉だけで伝えることの難しさと楽しさを感じました。
あとこれはぐりちゃんとびっくりしたんですが「何人組ですか?」「年はみんな同じくらいですか?」という、グループに関する質問を2人とも受けてました。
1時間半も考えてシート書いたくせに、私たちは2人共、推しに向き合いすぎてグループの一員である考えはすっかり抜いていたようです。
こうして、お姉さんが慣れた手つきでいくつか組み合わせを提案してくださいました。
彼候補とご対面
私は4つ提案してもらいました。
①向上心×お育ちの良さ
→お姉さん、私の好きポイント押さえててすごい!そしてさわやか!全体的に軽めの匂いですごく使いやすそうな匂い!でも、私の中の彼はもう少し深いかも..?と思いました。
②女性的な華やかさ×男性的なフェロモン
→これ、私がめちゃくちゃ好きなタイプの香りや!!!!と思ったら私の1番のお気に入り香水に似てました。(トップにフローラル、ミドルにウッド、アンバーにムスク..みたいな) 全体的にちょっとお香っぽい色っぽいい香り。
③知的さ×色っぽさ
→いや、その説明「彼」やないか。(そらそうだ)
お姉さんの説明で2つめの香りの虜になってしまいました。そして、1つめの香りも、男性っぽいスパイシーな香りで組み合わせると相性がいい...!全体的に少し男性みがつよいかも?と思いました。が冷美な「彼」も大大大好きなのでこの香りにも納得。
④優しさあざとさ艶っぽさ×お上品さ
→こちらはお姉さんのおっしゃる通り甘めで深みのある香り。これもこれで彼らしい!けどちょっとだけしっとりしすぎているかも..?もう少しカラッとした人間かも...?と思いました。
話してる時に気づきましたが、説明の間に私「知性」「お上品」「品」「育ち」に関する提案をめちゃくちゃ受けてて笑いました。
会話していく中で私の推しの三原則「爽やか・エリート・品がいい」を見透かされてるみたいでめちゃくちゃ恥ずかしかった。私、彼の品がずいぶん好きみたいです。
そしてここから、お店の外に出て嗅いだり、別の香りを提案していただいたりして、持って帰る「今日の彼」を決めていきます。
ぐ「今日の彼、とは....」
↑めちゃくちゃマジレスでじわっちゃった
「彼につけててほしい、彼からこの匂いしたらテンション上がるな♪などで決めてみてくださいね!」というお姉さんのアドバイスのもと、個人的に
と判断して、②③を軸にプラスの香りも提案してもらいました。
足してみたい要素はありますか?と聞かれて
「もう少し、かわいい要素が欲しいかもしれません...」
と返したんですが、数分後に隣からも同じ言葉が聞こえてきてめちゃくちゃ笑いました。
そして本日の彼が決定
そして香りを追加で提案してもらったものの、結局②と③から1つずつピックアップして「本日の彼」がこちらの2つに決定
1つめ: PLATINUM MUSK
不滅的引力→彼やないか!!!!!
清潔感も醸し出し→彼やないか!!!!!
「芯」がキチンとある→彼やないか!!!!!!!!
こっちを先につけてね、とのことなんですが、先につけることで、2つめの香りのまさに「芯」となるような、優しく程よい色気のあるムスクの香りがします。
これに決めたのは「時間が経つにつれどんどん甘くなります♡」というお姉さんの説明です。
時間が経つにつれ..甘く...?彼だ...。
2つめ:PURPLE RAIN
決して消えることのない炎→彼の強さ、やないか
頭の回転の速い、天才肌の人物を思わせる→彼!!!!!!!ようこそ我が家へ!!!!!
これめっちゃ優しくて使いやすい匂いです。
フローラルだけど花すぎず(花束というよりお花畑)、サンダルウッドとかも入っているので清涼すぎない感じが好きです。
これを選んだ決め手もやはりお姉さんの説明!「いろんなものになれる彼のつかみどころのなさ、色々な場面に合わせて変化できる頭の回転が早くてセンスのいい彼(超絶意訳)」と言ってくれたので、8つレコメンドの時点でこの方は入るだろうな、と思いました。
正直この2つを選んだ時は、鼻が完全に麻痺していたので感覚で選んでしまいましたが、家に帰って①→②の順につけると不思議なことに...
最初はスッキリとした爽やかな匂いを感じるけど、その中にちょっと色っぽいムスクの香りがして、しかも、時間が経つにつれ、どんどん優しい甘さになる...。
彼だ.....。私が彼に出会ってから今に至るまでのStoryなのでは....。
という塩梅で、無事今日の彼と出会えました。
検証の結果は?
さて、その日はぐりちゃんは「自分の鼻に自信がなくなってきた」とのことで香りサンプルを持ち帰りましたが、後から話すと、最初に私が提案された8つのうち、4つをぐりちゃんも提案されたよ、とのこと。
ちなみに香水は全部で60くらいあったので、なかなかの確率かと思います。
私で提案された言葉で言うと、
が同じでした。日頃2人でしてる会話のまんまで書き起こしてドン引きです。
書いてるシートは割と違ったはずなのですが、会話を経てここまで似たイメージを提案してくれるお姉さん方にもびっくりしました。
こうして楽しい二次創作が終わりましたが、振り返ると、いやもっともっと芯がある感じだったかな、、人間性軸でいくともうちょいスッキリしてるかな、、、とか悶々と感じています。
お姉さんが言った「今日の彼」とはこのことだったのか………
また機会があれば行ってみたいなぁ!これをもとに自分で調合するのも楽しいかも。
私が好きな推し、の自己分析はまだまだ続きそうです。
そして香水を変えたのって意外と周りもわかるもんなんですね!
「あったかい香りだね」
「いい女の匂いしますね」
などと褒められました。私じゃなくて推しが褒められている気分だ…
みなさんもぜひ「彼」を探しに行ってみてください。
冗談抜きでQOL上がります。
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