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【ドイツ語文法】名詞の格変化(5)定冠詞・女性形

さて、今回は定冠詞の女性形の格変化です。

定冠詞の性は名詞の性に合わせるので、格変化の説明には女性名詞が必要です。

男性形の話で「犬」を引き合いに出したので、今回は「猫」にしましょう。
猫はドイツ語で「Katze」です。
どことなく、英語の「cat」に似ていませんか?

さて、格変化は、大きく分けて「男性形&中性形」と「女性形&複数形」の2つのグループに分けられます

それぞれのグループ内で若干の違いはありますが、男性形と中性形、女性形と複数形はそれぞれ変化形がよく似ているのです。

これまでは男性形と中性形を見てきましたから、今回扱う女性形は、これまでとは少し違ったパターンの変化を見せるということになりますね。

では、早速見ていきましょう。

まず、「Katze」という名詞自体の格変化の話をします。

実は、「Katze」は4つの格で、全部同じ形をしています(単数形)。
これは女性形にだけ見られる大きな特徴です。
女性名詞は、単数形の場合は、格が変わっても形は変わりません

では、定冠詞をつけるとどうなるでしょうか。

「その猫が」「die Katze」

この「die」をよく覚えてください。
この「e」という語尾は、この「女性&複数」パターンでよく見られます

次は「その猫を」ですが、
中性形の回でお話したことを覚えていらっしゃるでしょうか?

そう、男性形以外では「が」と「を」の区別はない、という話でした。

「が」と「を」をわざわざ別々の格として扱うのは、
一重に「男の事情」なわけです。

ですので、「その猫を」はどうなるかというと、

「die Katze」となるわけです。

次に、「その猫に」ですが、これは「der Katze」です。

そして、「その猫の」「der Katze」です。

「der」は男性形の「その犬が(der Hund)」で出てきました。
定冠詞には16の変化パターンがあるとは言え、
16種類の形があるわけではなく、使い回しがかなりあるわけですね。
ですので、「der」という語を見ても、「男性形の『が』の形だ」と早とちりしてはいけません。

以上のように、女性形はとても変化のパターンが少ないのが特徴です。
格は4つなのに、変化形は「die」と「der」の2種類しかありませんね。

それではまとめてみましょう。

その猫「が」 die Katze
その猫「を」 die Katze
その猫「に」 der Katze
その猫「の」 der Katze
 

この「e」「e」「r」「r」という語尾は、名詞の格を見極めるのに重要な語尾となるので、特に覚えてください。

それでは、次回は複数形です。

★前回の記事はこちら★




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