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外国語の学び方

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外国語に興味のある方、外国語の勉強法について悩んでいる方に対して、耳よりな情報を紹介しています。
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#外国語学習

語学学習は大変

「●●か月で〇〇語が流暢に!」という類の文句は、ものすごく胡散臭いです。 それから、色々言語を学び漁った経験から、「言語を●●言語も話せます!」という、多言語話者(ポリグロット)の謳い文句も、眉に唾を付けて聞くようになりました。 前者の「簡単に速く外国語が学べる!」について言いますと、 これは「どのレベル?」かを言っていないところが問題です。 そもそも語学学習は大変です。地道な努力が必要です。 簡単に楽しく学んでいるという人たちは、 楽しいことを通して言語を学んでいる

【英語】「仮定法」なんて無かったら

学校英語は好きだったし得意ではあったのですが、 それでも文法は難しいと感じることが多かったです。 特に謎なのは「仮定法」でした。 実は僕たちが知っている「現在形」や「過去形」などは、 「直説法」という「法」の中の世界だったのですが、 「直説法」という名前を教わらずに、いきなり「仮定法」という言葉を学ぶ。 それなのに、実際は「(直説法の)過去形や過去完了形を使います」と言われて、何が何だかよく分からない。 英文法がなぜ学びにくいのかは、 突き詰めれば、義務教育で英語が教えら

【英語】動名詞と現在分詞の違い

英語は覚える形は少ないですが、実は形が同じだけで全くの別物、というものがとても多く、 英文法の学習では、それらを見分ける訓練に多くの時間が割かれます。 いわゆる「構文解析」っていうやつです。 今回の「動名詞」と「現在分詞」も、そんな「似て非なる物」の1つ。 「play」の動名詞は「playing」。 「play」の現在分詞も「playing」。 全く同じ形。 同じ単語なのでは?とさえ思えてしまいます。 ですが、実はこの2つは元々出自が全く違うものでした。 形も、

曖昧な英語

それぞれの言語に分かりにくい文はありますが、仕事柄英語に触れる機会が多いため、英語を読んでいて「ん?どっちだ?」となることが多々あります。 その多くは、コンマの有無(恐らく英文法的には不要だけれど、あった方が格段に読みやすい)や、性の不存在と言うものが原因ではないか、と思います。 英語はフランス語やドイツ語に比べてかなり単純化された言語です。 だからこそ、色々な解釈の可能性が出てきて、複雑な文になればなるほど、意味が一つに定まらないことも多いです。 ですが、ここではごく

語学書の手放し方

僕は13歳の時にスペイン語に興味を持ってから、かれこれ20年以上、趣味として語学を続けてきています。 ただ、色んな言語に目移りしてしまい、見栄や背伸びしたい気持ちが先走って、恐らく終わらせることができないだろうなという問題集や参考書をたくさん買っています。 今年は、そんな本とも別れるべき節目の時なのかな、と思っています。 皆さんが語学の問題集を積読していて、たまに目に留まるたびに、「あー、これ、いつかやりたいな」「やらないといけないけど、時間ないな」と思っているとします

なぜBe動詞から学び始めるのだろう?

ドイツ語やフランス語など、色々な言葉を齧ってきた後に、改めて英語に戻って来て、ふと抱いた疑問。 なぜ、英語は最初に「Be動詞」から習い始めてしまったのだろう? 一般動詞から学べば良かったのに、と。 英語を学んだ時に僕が最初につまずいたのは、この「Be」だった。 This is a pen. というようなごくごく簡単な文でも、 「is」のことを「は」だと思ってしまう学生は少なくないのでは? 「isは『イコール』だ」と言われても、ピンと来ない。 それで僕は、早とちり

[語学]簡単な問題を解く快感

ある程度語学力が上がり、会話もできるようになってきたら是非お勧めしたいのが、 今の自分よりも少し下のレベルの文法問題集を解いてみることです。 単語練習帳でも構いません。 これが結構楽しいのです。 何故かと言うと、悩まずに解ける問題が多いからですね。 そして正答率ももちろん高い。 これは自分の語学力への自信にも繋がります。 また、そのように正答を導くこと自体は簡単な問題だからこそ、 必死に問題にかじりついている時には気づかないことに気づけたりします。 例えば、私がこの歳

自己流・最適な語学の学習法

電子書籍と電子辞書。 これが僕の最適の語学学習法です。 電子辞書は、元々は韓国語でその威力を実感し、 仕事でドイツ語を使い始めた時は自己投資と思って真っ先に買い、 フランス語も本腰入れて取り組みたいと思った際には 紙の辞書もアプリ辞書もを持っていたにも関わらず、やはり電子辞書を買いました。 理由は色々あると思うのですが、 やはり時短。気づいたらすぐに調べられる。派生語も簡単に調べられる。 パソコンのタイピングは元々速いほうだったので、 電子辞書にも直ぐに慣れることができ

英語のジレンマ

以前にも書いたことがありますが、英語は他の言語の学習と比べて厄介なところがあります。 それは、「国際語」であるがために、いくらネイティブの表現や発音を学んだところで、英語を使って話す相手の大部分はノンネイティブである、ということです。 話し相手が分からない表現をこちらが使ったところで、誰も拾ってくれないので、コミュニケーションが成立しなくなってしまいます。 結果、お互いが理解できる語彙や表現を使うことになり、多少の文法ミスや表現の不自然さは見逃さざるを得なくなります。

DeepLを用いた語学学習

こんにちは! 自動翻訳サイトの質はますます上がっており、特に「DeepL」の質は非常に高いです。訳出される文章も、そのまま訳として利用できるレベルのものがあります。 知らない言語で記事を読めるようになったのもDeepLの大きな恩恵です。「読めるだけの語学力が欲しい」と思っていた言語については、労力と時間の大幅なコストダウンに繋がっていると感じます。DeepLが無ければ、一体、僕がロシア語のニュースを読むことができる日はいつ来たのだろう…。 「DeepL」の良いところは、

語学の中の「アハ体験」

こんにちは! 今回は、以前書いていた「英語に似ているドイツ語」「日本語に似ているドイツ語」の続きで、ドイツ語を勉強しているときに出会い、個人的に「なるほど、そうだったのか!」と思った単語を書いていこうと思います。 英語の場合は何故かピンと来ないのに、ドイツ語で意味を覚えると「あー、そういうことだったのか!」と思う単語は意外とよくあります。それは、もしかすると、英語がカタカナ語として日本語に定着してしまい、その元々の意味をあまり考えなくなっているからなのかもしれません。 ち

実は世界一早口な私たち日本人

という話を聞いたことがあるのですが、本当なのでしょうか。 リスニングでどうしても外国語が聞き取れない! オリジナルが速すぎてついていけない! という悩みをお抱えの方は多いと思います。 英語、フランス語、ドイツ語、、、確かにどれもみんなものすごいスピードで話しているように聞こえるのです。 しかし、音のスピードを「音節」(シラブル)という単位で測ってみると、意外にも世界最速の言語を操っている話者は、我々日本語母語話者なのだそう。 この、「日本語が世界で一番早口な言語」と

ドイツ語と日本語のリズム感

こんにちは! 今回は、日本語とドイツ語のリズムの違いについて、思うことを書いていこうと思います。 以前、ドイツ語ネイティブで流暢な英語とフランス語を話す友人に、「どうしてドイツ語より英語の方がいつまで経っても聞き取りにくいんだろう?」という悩みを相談したことがあります。 友人の答えは、「言語的にそうだからじゃない?」というものでした。 ドイツに住んでいる期間の方が長いので、生の言語を聴く機会は英語よりドイツ語の方が圧倒的に多いのですが、それだけではないと感じていた頃なの

日本語の高低アクセントの勉強要否

こんにちは。 今回は、日本語のアクセント(いわゆる「イントネーション」)について話そうと思います。 YouTubeでDogenさんやMatt vs Japanさんの動画をよく見るのですが、この方々は日本語の「高低アクセント(ピッチアクセント)」の重要性を説いたり、実際に解説動画を作っています。 彼らの主張におおむね同意するのですが、一方で、「完璧主義者だけが目指すもの」や、「高低アクセントを知らない/間違えても、大体の場合は意思疎通が取れるから」という反対意見もあるようで