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変態漫画ゴールデンカムイと実際のアイヌ。

2024/02/24

先々週ゴールデンカムイアニメ4期まで観て
先週残りの物語を漫画で読み終わった。
そして今日映画を見てきた。

全体通して好きなところをまとめておきたい。

変態ギャグ×アクション×人情×サスペンス×歴史の闇鍋漫画

率直な感想は「こんなに面白いとは思わなかった」
とにかく意外にもというか、全く期待せず読んだからかわからないが
読み進めていくうちに魅力にどんどんハマっていく…そんな漫画だ。
これから読む人も気づいた時には「ヒンナ、ヒンナ」とカムイに感謝しながらご飯を食べているだろう。

アイヌという謎に包まれた日本の文化に触れる冒険感が好きだ。

まず大前提「金塊を探す」という冒険に少年心がくすぐられる物語が軸になっていて、そこにアイヌ文化が混じり合う。
日本文化ってなんとなく広く浅く知った気になっていて驚きが少ない。
だから日本に冒険感を感じることは難しい。
しかし、ゴールデンカムイは冒険を感じる。
日本にまだこんなに知らないことがあったのか!とワクワクする。
そこには金塊争奪にアイヌ文化の深堀が掛け算されているからだ。

変態ギャグとサスペンスのアンバランスさが大好きだ。

もちろん冒険だけでも好きなんだが、この漫画にハマったのは変態ギャグが欠かせない。
個性的なキャラが変態的なギャグを織り交ぜながら金塊をかけて殺し合うのだ。
ページをめくるたびにニヤニヤしたり、シリアスになったり戦闘の中にもギャグ要素があったりとにかく落ち着かない漫画だ。
なのにアンバランスさが心地よく感じる。
まさに闇鍋のような漫画なのだ。

是非まだ読んだことない人は手にとってほしい。
アニメからでもいいと思う。アニメも超面白い。

実写は杉本の狂気と悲惨さがより伝わる。

実写は戦争の悲惨さや非情さがアニメや漫画より伝わる。
だからこそ、もう一度漫画を読み直すときっと杉本達の葛藤にもっと深く共感できると思う。
漫画・アニメでは「何でそこまで杉本がアシリパにこだわるのか」共感しきれない部分があった。むしろ他のキャラの方が共感しやすい。
しかし、映画を見た今は戦争という衝撃を頭から拭いきれない葛藤が杉本をさらに魅力的に感じる。

3年前に出会ったアシリ・レラさん

実はゴールデンカムイがヤングジャンプで連載されていたころ
北海道でアイヌ文化を継承するアシリ・レラさんのチセ(家)にてホームステイを3日ほどさせていただいたことがある。

前半はアイヌ民族が眠る北海道各地のお墓参りに同行させていただき、出張 火の儀式カムイノミを体験した。

後半はチセと呼ばれるアイヌの伝統的な家屋にお坊さんと寝泊まりしながら熊肉をいただいたり、山に山菜を採りにいく不思議な日々を過ごしました。
全部で5日間ほどアイヌの方々と生活を共にした。

民族が持つ独特の文化には惹かれるものがあった。

博物館で飾って在るものをそのまま使っているなんて、
タイムスリップしたみたいな体験だった。

僕は「オッカイポ」と呼ばれた。若い男性という意味だ。
毎日「おい!オッカイポ!飯だぞ!」とレラさんに呼ばれていた。

旅の終わりにレラさんに「アンタもアイヌだよ」と言われた。
アイヌは本来「人間」という意味だから。
日本人はどこかアイヌ民族は北海道の先住民族といったイメージを持っていますが、日本人のルーツを辿れば僕の体にも少しは流れているのかもしれない。

「日本人」さらに自分を分解して人種を考える機会はこれまでになかったし、純粋に「血」について考えることは初めての経験だった。

改めてこの漫画すごいところは
伝わりづらいものをさまざまなエンタメと掛け算することで
全く興味がない人にまでアイヌ文化を広めたことだ。

世界にどう文化を残すか。
その一つの答えがこの漫画にはあるのだろう。


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