ピーターパンシンドロームの予防と治療のために

ところで、ピーターパンシンドロームの予防と治療の分岐点の目安を、なぜ16歳にしたかというと、16歳ごろまでに無責任と不安の時期をすでに数年、経験し、さらに流行人間でもあり、性役割の葛藤も十分に味わっているからだ。
だから、ここで急いで家庭内の平和と調和を取り戻そうと慌てたところで、時すでに遅し、息子はピーターパンシンドロームになっている可能性が大だ。

ただ、奥手の子とか、全症状が出そろっていない男の子の場合には、16歳であっても予防だけですむだろう。
その意味で16歳に近い年齢の子どもには、予防策と改善策の両方を行なうことが望ましい。

子どもの年齢、性別を問わず、親が親らしく子どもを教育するには、基本となる原理がある。
それは、親の権威に一貫性を与え、子どもに敬意を払わせること、そして、子どもに家庭における責任の一端を担わせることである。
これができれば、家庭内の秩序は安定し、子どもは、精神的に順調な成長を遂げることになる。
■参考記事:人付き合いの怖い
この原理を具体化したのが10のガイドラインだが、これは、子どもの精神的トラブルを予防し、あるいは治療するうえで最も基本的になるハウツウだと言ってよい。
また、子どもの育て方についての父親と母親の意見の対立を解消する機会をつくり、夫婦間の溝を埋めるのに役立つ。

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