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ウクライナの話

 ウクライナにロシア軍が攻め込んでどーちゃらこーちゃら。まあ、ロシアとしてはNATOが自分のかつての領土にまで入り込んで来て、緩衝地帯を奪われるのは座視できないという、なんというかアレ、ロシアの南下を恐れるあまりどっかの半島を併合しちゃったどこかの国みたいなムーブをしているわけで。一方のNATOからしてみれば、ウクライナをロシアに占領されて併合までされるとちょっと嫌だけど、わざわざNATO加盟国でもないウクライナまで出しゃばって行ってドンパチする気にもならない的なあれで、状況は満州事変後に堂々の退場をしちゃったどっかの国みたいな感じになってるプーチンみたいな感じに。でも、ロシアを国際的な金融システムから排除するというのは経済制裁としてはかなりキツいんで、ABCD包囲陣に締め上げられたどっかの国みたいなアレにしちゃうとアレだなとは思うけれど、そこまでは締め上げることはあるまいとは思う。

 で、ロシア軍、意外と練度が低くて一気呵成に全縦深同時打撃とか両翼二重包囲とかの大技を見せてくれるかと思ったら、地上侵攻は何かもたついてる感じで。かといって、ウクライナが戦況を支配しているかといえば、そんなこともなく、そこら中から兵隊をかき集めなくちゃならないような状態で。そんな中、ウクライナ政府の義勇軍の呼びかけに応じて日本人70人が志願してるとか。そのうち50人は元自衛官とか。元自衛官なあ・・・。ふーん。定年まで勤めてない元自衛官って、任期満了退職した2年契約とかの昔で言う上等兵以下の下級兵卒か、ドロップアウトした下士官クラス?要するに「あんまり戦力にならない人たち」なんじゃなかろうかと。

 たかが70人では指揮系統からロジまで網羅した日本人部隊を編成することもできまい。だとすると、言語の違い。命令や号令を理解できない兵隊って使い物になるの?と。「あの右から三番目の窓のところに隠れてる敵を撃て!(ウクライナ語)」「?????」「はよ撃てバカ!(ウクライナ語)」「?????」「使えねえなあ!俺が自分で撃つわ」パン!こんな調子?

 次に、自衛隊と異なる組織の形や運用について、訓練されていない元自衛官、それもまともに言葉すら通じない奴が、ウクライナ軍としてまとも動けるの?隣の部隊と協同なんかできるん?そもそも、装備も違うんだけど、取り扱いできるん?と。銃は撃てる?そりゃウクライナの中学生でもオバハンでも撃てるだろ。で、現状現地についてのんびり慣熟訓練なんかしてる余裕あるんすか?ウクライナ軍。ないとすれば、元自衛官の義勇兵なんぞ、クソの役にも立たないというか、むしろ足手まといなんじゃないかな?と思う。テキトーに現地に行って、帰ってきて「実戦経験がある(実際は役立たずで何もしてない)元義勇兵」とか言って、イキりたいだけのアホにしか見えない。

 で、日本人がウクライナ軍に義勇兵(ボランティア)という名目で参加した場合、日本政府が金なんか出しはしないので、自前の金でやるならまだしも、ウクライナ政府から給料をもらっていた場合、ロシア軍に捕虜になった際に「国際法上の義勇兵ではなく、傭兵である」と言われた時に、捕虜としての取り扱いがされない恐れもないではない。(傭兵は国際法上の交戦者として扱われない)。そんな曖昧な立ち位置で、何かあった時に「日本政府タチケテー」なんて言わないんだろうなと。ロシアの人質になって、ロシアの交渉カードになんかされんだろうなと。帝国軍人伝統の「生きて虜囚の辱めを受けず」って、最後の一発の銃弾を自分用にとっておくならいいけど・・・。

 仏領インドシナを日本軍が占領した時、捕虜にした現地のフランス外人部隊にドイツ国籍の者がいたので、日本政府が「ドイツ人は解放して帰国させましょうか?」とドイツ政府に問い合わせたところ、「そいつはフランス軍にいる奴なんで、フランス軍の捕虜として扱うべき。うちは知らん。返さなくていい。」って引き取りを拒否したという実例もあってだな、と。

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